厚木市が外郭団体改革 指定管理見直し

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 厚木市が外郭団体の改革に乗り出す。市が資本金の2分の1以上を出資する四つの公益財団法人、補助金などの財政支援が運営費の2分の1以上を占める2法人が対象。市行政改革調査委員会検討部会が6月下旬、外郭団体が受託している非公募の指定管理の見直し、自主財源の確保推進などの改革案を盛り込んだ答申書を提出した。小林常良市長は「市長就任以来、行革を積極的に進めてきた。外郭団体にも切り込んでいきたい」と意欲を示した。

 検討部会は、西尾隆・国際基督教大学教授が部会長を務めて外部有識者4人で構成。2015年10月より各団体へのヒアリングを行って事業内容を検証、自主的な経営や市民ニーズに合ったサービスの向上などを議論した。

 対象の外郭団体は環境みどり公社(同市長谷)、文化振興財団(同市恩名)、体育協会(同市温水西)、勤労者福祉サービスセンター(同市中町)、社会福祉協議会(同)、シルバー人材センター(同市松枝)。環境みどり公社を除いた5団体への補助金など財政支援(2016年度決算)は年間計3億2100万円に上る。

 答申では、改革に取り組む視点として(1)自主財源の確保推進(2)公共施設の管理運営について非公募による指定管理者導入の見直し(3)事業点検の定期実施(4)効率的・効果的な運営を目指すための仕組みづくり−などを提示した。

 各団体の課題も指摘した。市文化会館の指定管理者になっている文化振興財団は「稼働率の算出方法一つとっても民間的な感覚から懸け離れている」「(非公募の見直しで)選定されない可能性を考慮して財団の役割や方向性を検討すること」などと明記。四つのスポーツ施設を管理する体育協会も公募化への対処検討を求めた。

 また、シルバー人材センターは「受託事業収益に対してセンター本部経費を中心に管理費が約2割を占め、補助金に頼った運営になっている」などとして財務の効率化を言及した。

 西尾部会長は「外郭団体は行政を補完するために設立された経緯がある。存在意義や財政支援を否定するものではないが、社会情勢の変化や人口減少社会の到来を見据えた改革が必要だ」と説明した。

 答申に対して小林市長は「より専門的で高度な市民サービスを提供するには、外郭団体の最適な活用と連携が重要になる。早速具体的な対応を検討していきたい」と述べた。

 市は各団体と所管部署による協議から始め、年度内に改革の方向性を打ち出したいとしている。

 ◆指定管理者制度 2003年の地方自治法改正で創設。地方行政改革の一環として公的施設の管理が出資団体以外の民間団体でも指定管理者として行えるようになった。運営面で民間ノウハウが活用でき、競争原理が働くことで経費削減や利用者サービス向上が期待される。民間参入の機会を拡大するため、公募選定が望ましいとされる。協定期間は3〜5年が多い。

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