アウディ「A8」が世界初のレベル3自動運転を搭載 その仕組みは?

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アウディの新型「A8」。(画像:アウディ・ジャパン発表資料より)

 アウディは、他社に先駆けて世界で初めてレベル3の自動運転機能を兼ね備えた市販モデルとなる新型「A8」を、2018年以降に導入する。

 レベル3は、ドライバーに代わって自動運転ができる能力となる。これを支える技術はAIである。A8に搭載された様々なセンサーから周辺の状況を認識し、最適な走行をAIが判断、自動車を操作する。このAIの要は、自動車の周辺を認識する深層学習、自動運転の状況に瞬時に対応可能なリアルタイム性である。AIの開発には、GPUの雄であるNVIDIA等が名前を連ねる。

●レベル3の自動運転、自動運転時の責任はシステムが負う  自動車メーカ各社がしのぎを削って開発し、試験走行を実施しているなか、アウディは他社に先駆けてレベル3の自動運転機能を備えた市販モデルを導入する。現在の衝突回避機能等を備えた市販モデル(レベル2)とは責任の範囲が異なる。自動運転中の事故に関して、レベル2ではドライバーの責任となるが、レベル3では自動車の責任になる。技術的な要素以外にも課題はあり、アウディの発表は瞬時に世界に広がったであろう。

●自動運転技術の構成  Audi AI(知能と共感力)は、ドライバーを運転の緊張から解き放つための革新的技術の総称である。A8には、センサーやカメラなどを搭載した検知システム、データ処理のための高性能プロセッサー、地図情報や交通情報を得るインターネット接続機能を備える。AIの学習により、自動運転の車は、近い将来、非常に複雑な運転状況においても、人間のドライバーと同等もしくはそれ以上の的確さで、交通状況に対応できるようになるという。そして、AIはドライバーの嗜好なども学習し、共感力を養うことを目指している。

 自動運転の中核を担う技術は、zFASと呼ぶ、セントラル・ドライバー・アシスタンス・コントロールユニットであり、集中制御を行う。多数のセンサーから取得した自動車周辺の情報をzFASに集め、周辺状態を認識する。zFASは、NVIDIA、Infineon、Alteraの高性能チップで構成される。

●自動運転(Audi A8)のテクノロジー  自動運転でのキーテクノロジーを、状況毎に考察してみる。先ず、センシングである。走行、停止、駐車など様々な場面での周辺情報を、カメラやセンサー等で取り込む。次は、状況の認識のリアルタイム性である。取得した情報を瞬時に分析し、周辺状況を認識する。

 自動車の様々な利用場面と対応をAIに深層学習させ、状況に合わせて運転させる。例えば、目的地までの交通の混雑状況により最適な経路を選択する、駐車の場面では無人運転で停まる、などである。なお、学習方法は、利用場面によって最適な方法を選択している。

 最後に、システムが機能の限界に達した場合には、すぐさまドライバーに、運転操作に戻るよう通知するそうである。

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