38歳バツイチ貯蓄40万円の彼と結婚予定。養育費が高額

画像38歳バツイチ貯蓄40万円の彼と結婚予定。養育費が高額

養育費等で家計が苦しい中、どう見直せばいいでしょうか?

皆さんから寄せられた家計の悩みにお答えする、その名も「マネープランクリニック」。今回の相談者は、離婚経験のある男性と結婚予定の30代の女性の方。ファイナンシャル・プランナーの深野康彦さんが担当します。

相談者

ももさん

女性/無職/38歳

愛知県/賃貸住宅

家族構成

結婚予定の彼(会社員/46歳)

相談内容

結婚予定の彼と生活しています。私はいま無職ですが、今後パートで働く予定(月収10万円程度)です。彼がバツイチで、持家を前妻と子どもに渡したため、貯蓄がありません。毎月養育費を払っているので、毎月の手取りが25万円になります。彼の年金も前妻に分割されて半分になるそうです。退職金もあるかわかりません。今後子供が欲しいと思っておりますが、家計をどのように見直したらよいでしょうか?また、結婚を機に保険も見直したい(私は終身、2人でがん保険の新たな加入を検討しています)。

家計収支データ

画像「もも」さんの家計収支データ

家計収支データ補足

(1)ボーナス180万円の主な使いみち(昨年)

生活費補てん108万円、貯蓄72万円

(2)養育費について

13歳と9歳の子どもに対して、大学に入学するのであれば22歳まで、しないのであれば20歳まで養育費の支払いあり。1人あたり月7万円。

(3)保険料の内訳

・本人/医療保険(終身保障・60歳済、入院5000円、がん入院5000円、他に三大疾病一時金15万、先進医療1000万)=保険料3500円

・結婚相手/終身保険(60歳済、死亡保障350万円)=保険料6500円

・結婚相手/医療保険(終身保障・60歳済、入院5000円、がん入院5000円、他に三大疾病一時金15万、先進医療1000万)=保険料8500円

・結婚相手の長男/終身保険(55歳済、死亡保障300万円)=保険料3000円

・結婚相手の次男/終身保険(55歳済、死亡保障300万円)=保険料3000円

(4)希望する子どもの人数と出産時期

2年以内に1人。

(5)結婚相手の男性のかつての持ち家

現在もローンは残っている。養育費のうち、10万円を前妻がローンの支払いに充てている。前妻は現在その家に住んでいるが、上の子が15歳もしくは18歳になったら学校の関係で引越し(=売却)を考えているため、完済まで支払う可能性は低い。最低でも下の子が18歳になれば引っ越す予定。もし売却になったら、売却金(現在で3000万円程度)は全額、前妻の子供達に大学費用として渡す予定。

ローンの内容

20年固定、支払い期間/2033年まで、金利2.53%、支払い額/月9万8000円、ローン残高/1685万円

FP深野康彦からの3つのアドバイス

アドバイス1 教育資金と老後資金の準備が重なる

アドバイス2 保険は保障のみ、貯蓄は貯蓄商品で

アドバイス3 65歳まで働くことが老後対策

アドバイス1 教育資金と老後資金の準備が重なる

家計については、当然ですが、毎月14万円の養育費が大きな負担になっています。その中でどう見直していくかですが、手を付けられるものとして趣味娯楽費と家族のこづかいがあります。

この2つが合計で計9万円。厳しいようですが、これを5万~6万円に抑えたい。節約だけの生活はススメられませんが、ここを抑えていかないと貯蓄ペースは上がりません。今は我慢の時期と考え、工夫をしながら、支出減を目指してください。

また、貯蓄を優先する理由として、ご主人となる方の年齢があります。46歳で、今後お子さんも希望しているとなると、教育資金と老後資金の準備が時期的に重なってきます。さらに、住宅購入も考えているのであれば、かなり貯蓄ペースを上げていかないといけません。そう考えると、今日から節約を心掛けてほしいと思います。

アドバイス2 保険は保障のみ、貯蓄は貯蓄商品で

もうひとつ、保険も気になります。ご相談者のももさんは、終身保険に加入したいとのことですが、家計の優先順位を考えれば不要だと考えます。終身保険は掛け捨てではありませんが、その分、保険料が割高となります。しかも、保険そのものにコストがかかるため、支払っている保険料の全額が増やすため(解約返戻金など)に使われているわけではありません。ましてや、資金として流動性も低く、予定利率も総じて高くありません。

現状の家計を考えれば、必要な死亡保障は保険料が割安な定期タイプで確保すべきでしょう。保険は保障のみと割り切って、貯蓄はあくまで貯蓄商品で貯めていくことが効率的です。

実際の加入は、お子さんが生まれてから。死亡保障は持ち家でないことを考慮すると、ご主人となる方が死亡保障2000万円、ももさんは働かれている場合であれば1000万円の死亡保障を少なくとも確保する。保険期間10年の定期保険か同程度の保障となる収入保障保険でも構いません。

また、お2人で新たにがん保険の加入も希望されていますが、すでにともに医療保険に加入していて、がん特約まで付けています。がんにはそれなりに備えているわけです。がん家系である、あるいは精神的にどうしても不安で仕方がないというのでなければ、あえて加入する必要はないと思います。

あと、ご主人となる方が、前妻が引き取られているお子さん2人を被保険者とする終身保険の保険料を支払われています。これは、離婚時の条件となっているのでしょうか。もし、そうでなければ解約ないし払済み保険にされて、できる限り保険料の支出は抑えていくべきでしょう。

アドバイス3 65歳まで働くことが老後対策

ただし、家計の見直しだけではどうしても限界があります。そのためにも、ももさんの収入を得ることがかなり重要になってきます。

今後、パートで働き、10万円前後の収入を予定しているとのことですので、実際にそうなれば、家計改善はかなり進みます。今後、お子さんが生まれても、パート収入の少なくとも半分は貯蓄に回せるはず。幸い、男性の方のボーナスの支給額が大きいので、節約をすればそこから年間100万円の貯蓄は可能。合わせれば、年間160万円、5年間で800万円貯められるわけです。

先に言いましたように、教育資金と老後資金の準備がほぼ同時となります。少なくとも、このくらいのペースを貯蓄の目安としましょう。また、状況によっては、9年後には養育費の支払いも終わるとのこと。そこで気持ちを緩めず、しっかり貯蓄ペースを上げていくこともポイントです。

また、ももさんが働く場合、できれば厚生年金に加入できる勤務先であることが望ましい。短期間でも厚生年金の加入実績を作ることで、手にする公的年金の額が違ってきます。加えて、お2人とも65歳まで働いて、より長く収入のある期間を保っていく。こういったことが、結局は老後対策となっていきます。

教えてくれたのは……

深野 康彦さん

業界歴26年目のベテランFPの1人。さまざまなメディアを通じて、家計管理の方法や投資の啓蒙などお金周り全般に関する情報を発信しています。All About貯蓄・投資信託ガイドとしても活躍中。

取材・文/清水京武 イラスト/モリナガ・ヨウ

(文:あるじゃん 編集部)

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