京都府と2市、関電と安全協定 大飯原発再稼働で締結へ

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大飯原発をめぐる安全協定や地域協議会の方向性を議論した会議(京都市上京区)

 関西電力が大飯原発3、4号機(福井県おおい町)の再稼働を秋以降に計画しているのを受け、京都府と、原発30キロ圏の緊急防護措置区域(UPZ)がある府内5市町、関電が18日、京都市で会議を開いた。府と、おおい町に隣接する綾部、南丹の両市、関電は、異常発生時の速やかな連絡や、施設に重要な変更を加える際の事前報告などを盛り込んだ安全協定を結ぶ方向で合意した。

■隣接しない3市町とは地域協議会設置

 UPZがありながらおおい町に隣接しない舞鶴、京都、京丹波の3市町は協定に直接参加できないため、府とUPZ5市町でつくる地域協議会を新たに設置し、関電の報告を受ける形にする方針。

 府内5市町の大飯原発UPZ圏内には計約8万5千人が住み、福井県の圏内人口より多い。

 府と綾部、南丹両市、関電が結ぶ協定は、異常時には関電が速やかに連絡し、施設の重要な変更や発電所の増設を行ったりする場合は事前に説明し、府と両市は意見を述べられるという内容。こうしたケースでは現地確認もできる方向で一致した。

 舞鶴、京都、京丹波の3市町は地域協議会で施設変更などの説明を受け、意見を述べる。UPZに人口約8万人がいる舞鶴市は、1992年に関電と交わした確約書に沿って、異常時には独自に連絡を受ける。

 事故やトラブルが起きた場合、その後の再稼働時は、地域協議会での対応を想定する。府と5市町は協議会で関電の安全対策について意見を出し、意見をどう反映させたか説明を受ける。

 府は、協定を締結し、地域協議会を設立すれば、高浜原発(福井県高浜町)とほぼ同レベルの安全対策が確保され、3市町の意見も反映できるとしている。一方、府が求めてきた再稼働への「同意権」は今回の協定にも含まれない見通し。

 会議では、同じUPZ圏がありながら、おおい町に隣接するかしないかで関電が連絡方法を区別する点に疑問が出された。府はこれまでにも関電との協議で、UPZのあるすべての自治体に同じ対応をとるよう求めてきた。だが、他府県で協定締結を隣接自治体に限ってきたことを理由に、関電が受け入れなかったという。

 京丹波町の畠中源一副町長は「隣接と隣々接で差をつけられる点を住民に説明しきれるのか疑問だ」と述べた。関電の文能一成・原子力事業本部原子力発電部長は「過去の経緯があり、従来のところは踏み越えられない。協議会の場で真摯(しんし)に対応したい」と釈明した。

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