記憶に残る風景画30点、五島さん個展 月末閉廊「ギャラリー時舟」

 今月末で閉廊する横須賀市東浦賀の画廊「ギャラリー時舟」で、最後の個展「光景−刻まれし時・そして時舟」が開かれている。神奈川県横須賀市の美術家、五島三子男さん(67)の記憶に残る風景を描いた作品約30点が並ぶ。23日まで。

 横須賀出身の五島さんは、定年退職まで私立三浦学苑高校の美術科の教員として勤務。個展では、現在は開発で失われてしまったのどかな里山のスケッチや、学生運動が盛んだった大学時代に自身をチンパンジーに置き換えて、真実が何かわからない不安な胸中を描いた油彩画など、記憶とともに語られる作品が展示されている。

 五島さんは「ギャラリー時舟の記憶を私の心に刻んだ光景と重ねて、見た人と心の中の風景を交換できれば」と話している。

 午前11時〜午後5時半。23日には、地元の劇団「Y劇場」のパフォーマンスも行われる。問い合わせは、ギャラリーオーナーの塩路明子さん電話090(1053)8526。

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