障害とらわれず対話を 支援団体全国大会が閉幕

 神奈川県横浜市中区で開かれていた精神障害者支援団体のネットワーク組織「あみ(NPO法人全国精神障害者地域生活支援協議会)」の全国大会が22日、閉幕した。前日に続き支援施設職員や当事者ら約400人が集い、相模原殺傷事件や大和市の精神科病院で身体拘束された男性が死亡したとされる問題などを通じ、さまざまな課題を探った。

 県障害者自立生活支援センターの鈴木治郎理事長は講演で、殺傷事件から1年がたつことを受け「みんな違ってみんな一緒。人はそれぞれ差異があって当然」と主張。「加害者は(障害者はいなくなればいいと)自分勝手に思い込んで事件を起こしてしまった。私たちは立場や障害の種別にとらわれず対話を重ね、さまざまなことに気付くことが大切」と説いた。

 シンポジウムでは、日本障害者協議会の藤井克徳代表や、障害者の問題に詳しい池原毅和弁護士、杏林大学の長谷川利夫教授らが登壇。「日本も批准した障害者権利条約では強制入院をやめるよう定められており、実践している国もある」などと、精神障害分野の現状についてそれぞれ解説した。

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