現役最高の右打者、ソフトB内川が挑む2000安打とスピード記録

7月24日現在、小差で首位・楽天を追走している福岡ソフトバンク。その中で、ワールドベースボールクラシック(WBC)での激闘の疲れも見せず、また、夏の暑さによる疲れも見せず、あと数日で35歳を迎えるベテラン安打製造機が順調にヒットを積み重ねている。

ソフトバンク・内川聖一【写真:荒川祐史】

試合数では落合博満氏を上回るペース

 7月24日現在、小差で首位・楽天を追走している福岡ソフトバンク。その中で、ワールドベースボールクラシック(WBC)での激闘の疲れも見せず、また、夏の暑さによる疲れも見せず、あと数日で35歳を迎えるベテラン安打製造機が順調にヒットを積み重ねている。

 今季はここまでの69試合で74安打というペースで安打を放ち、ついに通算2000安打まであと30本とした福岡ソフトバンク・内川聖一内野手。このあとも1試合1本ペースで安打を積み重ねていくとすると、2000安打達成時には1795試合目で達成。これは福本豊氏(当時阪急、1790試合)に次ぐ、プロ野球史上9位のスピード達成。あの榎本喜八氏(当時東京、1830試合)をしのぐ記録となる。

 さらに右打者に限れば、1695試合のラミレス氏(現横浜DeNA監督)、1708試合の長嶋茂雄氏(現巨人終身名誉監督)に次ぐ史上3番目のスピード記録。2度の3冠王に輝いた落合博満氏(当時巨人・1849試合)をも抜き去る。

今季中に達成すれば35歳3か月の野村克也氏を凌ぐ史上6番目の若さ

 また、8月4日に35歳の誕生日を迎える内川だが、このままいくと野村克也氏(当時南海)の35歳3か月を抜いて、史上6番目の若さ(35歳0か月)での達成見込み。上にいるのは榎本喜八氏(31歳7か月)、張本勲氏(当時東映、32歳2か月)、土井正博氏(当時クラウン、33歳6か月)、立浪和義氏(33歳10か月)、王貞治氏(34歳2カ月)という、そうそうたる面々に続いて名前が刻まれる。そして右打者に限れば、土井正博氏に次ぐ史上2番目のスピード達成だ。

 内川は、横浜DeNA時代には日本人選手のセ・リーグ記録を更新するシーズン打率.378を記録して首位打者に輝き、福岡ソフトバンク移籍初年度にも首位打者を獲得して史上2人目のセ・パ両リーグでの首位打者に輝いた。実力が開花した2008年以降はケガによる長期離脱もなく、2008年から2016年までの9年で打率3割を割ったのは2015年のみ。現役最高の右打者は、迫る2000安打ですら単なる通過点にしてしまうかもしれない。(「パ・リーグ インサイト」編集部)

(記事提供:パ・リーグ インサイト)

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