紙で本物そっくりに作った自動車や鉄道、ロボットなどの精密模型の展示会が秦野市寿町のギャラリーcafe月の輪で開かれている。市内在住のペーパークラフト作家のかじわらみきおさん(62)の初めての個展。約20年のキャリアの中で制作した約50点を展示している。
■ペーパークラフト作家 かじわらさん初の個展 1枚の紙を切り、折ったり、のりで貼ったりして組み立てていくペーパークラフト。かじわらさんは岐阜県出身で秦野に住んで35年になる。
イラストレーターやTシャツのデザイナーなどを経て、20年前、ペーパークラフトの世界へ飛び込んだ。当時、好きだったF1のイベントで、段ボールで作り上げたレーシングカーに大きな衝撃を受けた。
市販品を買い、腕を磨き、現在ではデザインから組み立て説明書の制作まで1人でこなすプロに。作品はホビー商品として模型店で販売されるほか、自動車やプリンターの販売促進グッズに使われている。
写真や実物を基にパソコンで基本的な図面を引き、後は手作業で仕上げていく。「パソコンで製図し、組み立ててみても、うまく丸みがでなかったり、貼り合わせられなかったりすることもある」という。一つの作品を制作するのに数カ月かかり、これまでの作品は合計で100点ほどという。
「仕事に追われて、なかなかできなかった」という待望の個展。10分の1ほどの大きさのF1のレーシングカーやクラシックカーなどを展示している。特に段ボールで制作した人気アニメ「新世紀エヴァンゲリオン」の初号機は高さ2・4メートルのど迫力だ。かじわらさんは「1枚の紙からここまでできるよ、という世界をお見せしたい」と話す。
28日まで。入場無料。問い合わせは、ギャラリーcafe月の輪電話0463(71)5375。