カキ殻で大村湾をきれいに

 大村湾をきれいにしようと諫早市立喜々津小管内の二つの児童クラブが26日、湾につながる多良見町の中里川で、水質浄化に役立つカキ殻設置の体験学習に取り組んだ。

 大学教授らでつくるNPO法人長崎海洋環境研究会(山中孝友理事長)が4年前から実施。カキ殻に付着する微生物は、生活排水などに含まれる有機物を分解する効果があるという。

 児童は午前と午後の部に分かれ、計約40人が参加。小長井町漁協から無償提供されたカキ殻約180キロを22の網に入れ、川に1袋ずつ沈めた。同研究会と児童クラブは11月に水質調査を行い、浄化状況を確認する。喜々津小6年の板森葵生君(11)は「地元の海がきれいになればうれしい」と話した。

 今年から、長崎大大学院工学研究科の板山朋聡教授が加わり、より専門的な研究も始まる。板山研究室で学ぶタイとベトナムからの留学生4人は、教授と一緒に現地で過去に設置したカキ殻の調査を行った。タイの女性留学生(24)は「長崎でたくさん学んで国に戻り、川の水質を良くしたい」と語った。

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