ゴリラ岩のハクウンキスゲ

 ゴリラの横顔のように見える対馬市豊玉町志多浦沖のカノ島(通称・ゴリラ岩、標高約10メートル)で、日本では対馬だけに自生するハクウンキスゲが見ごろを迎えている。

 ハクウンキスゲは、対馬と朝鮮半島南部にしか自生していないユリ科の植物で、夏場にオレンジ色の花を咲かせる。ゴリラ岩は、志多浦の小綱漁港から約500メートル沖合にある無人島。群生している東斜面は、ゴリラの横顔の"もみあげ"に当たる部分で、花がオレンジ色の耳飾りのようにも見える。

 地元で民宿を営む作元義文さん(67)は「対馬本島からゴリラ岩にシカが泳いで渡って食べるので、今年の花つきはやや少なめ。見ごろはこの1週間ほどだろう」と話している。

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