漫画を回転レーンに すし店と桜美林大がコラボ 相模原署「振り込め、交通事故防止を」

 相模原署は27日から、振り込め詐欺被害や交通事故防止を4こま漫画で呼び掛ける取り組みを、相模原市中央区の回転すしチェーン店「がってん寿司・相模原星が丘店」で始めた。回転レーンの皿に1こまずつ絵を流したり、卓上メニュー代わりに貼り付けたり。食事を楽しみながら、防犯や事故防止を話題にしてもらう試みだ。

 取り組みは、同店と桜美林大学(東京都町田市)によるコラボ作戦。同署内でも交通課と生活安全課が連携した。

 4こま漫画は、1人暮らしの女子学生に防犯対策を呼び掛ける内容や高齢者に免許返納を呼び掛ける内容など4種類。同大芸術文化学群造形デザイン専修2年生、ペティー・キティラさん(19)=相模原市南区=がイラストを担当した。将来、漫画家やデザイン関係の仕事をしたいと考えているペティーさんは、事前に同店を訪れ、店内の様子を取材。誰からも親しまれる絵になるよう工夫し、セリフづくりにも注意を払ったという。

 自分の家族を重ね合わせ、祖父母や両親、姉や妹という登場人物を設定。押しつけがましい内容を避け、「免許証返納でもポジティブに描いた」と話す。

 同店の大森晃店長(31)は「お客さんの目についているようで、会話のきっかけになればいいですね」と話し、企業としての社会貢献を目指す。

 同署管内では、ことし1月からの振り込め詐欺の認知件数は18件(前年比プラス7件)、被害総額は約2400万円(同マイナス1850万円)。また、交通事故は自転車事故が226件、高齢者が関連する事故は210件で、いずれも県内ワーストの事故件数となっている(いずれも26日現在)。

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