「考え方変わるきっかけに」 渋谷で未来の暮らし探る展覧会

 各都道府県47人の活動家から、未来の暮らしのスタンダードを探る展覧会「NIPPONの47人 2017 これからの暮らしかた Off−Grid Life」が東京・渋谷ヒカリエで開かれている。県内からは、鎌倉の菓子店「POMPON CAKES」の立道嶺央が47人に加わり、自転車で移動販売を行っていたユニークなアイデアなどが紹介されている。10月9日まで。

 住まい・食べもの・エネルギー・まちづくり。さまざまな発想で豊かな暮らしを探る47人の活動家たちを選んだのは、ロックバンド「アジアン・カンフー・ジェネレーション」の後藤正文、暮らし方冒険家の伊藤菜衣子、建築家で東北芸術工科大学教授の竹内昌義ら。「その土地にあるものを活用」し、「しなやかで柔軟」、「活動によって地域経済が循環する」、「楽しそうに活動している」ことを基準とし、出展者を選定したという。

 会場では、家が解体される際に出た部材を集め、新品にはない古材の良さを訴え、販売する長野県の東野唯史、発達障害の一つ、アスペルガー症候群と向き合いながらコーヒー豆を販売している群馬県の岩野響らの活動をパネルで見せるほか、販売する商品などが並べられている。

 自らも「東京」の枠の中で編集長を務めるフリーペーパー「THE FUTURE TIMES」を紹介した後藤は「これまでの考え方が変わるきっかけになれば。そこに希望がある」とコメント。伊藤は「ここに展示されている人の多くは、いまは変人扱いされている人が多いかも知れないけれど、これがスタンダードと思える世の中になれば」と思いを込めた。

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