9日(水)に行われたJ1第21節。
NACK5スタジアム大宮で行われた試合で、FC東京FW前田遼一に今季のJ初ゴールが生まれた。
先発出場した前田は30分、太田宏介のコーナーキックに上手く合わせ、先制点をゲット!
大久保嘉人やピーター・ウタカがいることから今季は出場機会に恵まれない前田だが、J1通算400試合目という節目のゲームで嬉しい初ゴールをマークした。
そんな前田といえば、「初得点した相手がその年J2に降格する」という不思議なジンクスが有名だ。
この日前田がゴールしたのは、開幕6連敗という泥沼のスタートを切った大宮。
その後若干の立て直しは見せたものの苦しんでおり、現在も降格圏となる16位に沈んでいる。大宮のファンとしては、なんとなく嫌なムードを感じているかもしれない。
そこで今回は、前田が初ゴールを奪った相手は本当にJ2に降格しているのか再び調べてみる。
前田がJ1でゴールをあげた過去14シーズンのうち、一体いくつがそれに該当するのだろう?
※2ステージ制の場合は年間順位を記載
2016シーズン(FC東京)
29試合6得点
1stステージ第2節ベガルタ仙台戦で初ゴール
→この年、仙台はJ1で12位(残留)
2015シーズン(FC東京)
30試合9得点
1stステージ第12節浦和レッズ戦で初ゴール
→この年、浦和はJ1で3位(残留)
2013シーズン(ジュビロ磐田)
33試合9得点
第5節浦和レッズ戦で初ゴール
→この年、浦和はJ1で6位(残留)
2012シーズン(ジュビロ磐田)
33試合13得点
第3節ガンバ大阪戦で初ゴール
→この年、G大阪はJ1で17位(降格)
2011シーズン(ジュビロ磐田)
28試合14得点
第10節モンテディオ山形戦で初ゴール
→この年、山形J1で18位(降格)
2010シーズン(ジュビロ磐田)
33試合17得点
第4節京都サンガ戦で初ゴール
→この年、京都はJ1で17位(降格)
2009シーズン(ジュビロ磐田)
34試合20得点
第5節ジェフ・ユナイテッド千葉戦で初ゴール
→この年、千葉はJ1で18位(降格
2008シーズン(ジュビロ磐田)
22試合8得点
第19節東京ヴェルディ戦で初ゴール
→この年、東京VはJ1で17位(降格
2007シーズン(ジュビロ磐田)
22試合12得点
第14節ヴァンフォーレ甲府戦で初ゴール
→この年、甲府はJ1で17位(降格)
2006シーズン(ジュビロ磐田)
27試合15得点
第10節ヴァンフォーレ甲府戦で初ゴール
→この年、甲府はJ1で15位(残留)
2005シーズン(ジュビロ磐田)
25試合12得点
第8節浦和レッズ戦で初ゴール
→この年、浦和はJ1で2位(残留)
2004シーズン(ジュビロ磐田)
27試合8得点
1stステージ第8節大分トリニータ戦で初ゴール
→この年、大分はJ1で13位(残留)
2003シーズン(ジュビロ磐田)
28試合7得点
1stステージ第1節横浜F・マリノス戦で初ゴール
→この年、横浜FMはJ1で1位(残留)
2001シーズン(ジュビロ磐田)
9試合2得点
2ndステージ第1節清水エスパルス戦で初ゴール
→この年、清水はJ1で4位(残留)
こうした不思議なジンクスばかりが注目される前田だが、過去のデータを調べてまず気付くのは、10年以上にわたってコンスタントに結果を残しているということである。
2003シーズン以降、リーグ戦では14年連続で5得点以上をマークしており、J1では2度の得点王に輝いている。
J1通算得点数は153点であるが、150ゴール以上をあげた選手はわずかに5名しかいない。前提として、前田はJリーグ史に残る点取り屋であるという事実は疑うまでもない。
そこで初ゴールした相手の成績を見ていくと、J1で得点を奪った14シーズンのうち今回の条件に該当するのは6シーズン。2007年から2012年にかけて6シーズン連続で初ゴールを奪った相手が降格しているが、逆に言えばこの時以外に該当するデータはないということになる。
また、残留に成功したチームでも2004年の大分(13位)、2006年の甲府(15位)、2016年の仙台(12位)など残留争いを強いられたケースがある一方、2003年には横浜FMが優勝を果たすなど、必ずしもそうしたチームが低迷しているわけではない。
前田に初ゴールを許した大宮は、これからどのような戦いぶりを見せるのだろうか。