「医師離れ」負担軽減訴え

地域医療考える講演会

天草郡市の地域医療構想などを説明した講演会=7月28日、天草市

 熊本県内の地域医療を考える講演会が7月末、熊本県天草市の天草地域医療センターであった。天草と玉名の実情や取り組みを報告し、医師の確保策などを議論した。

 県の委託を受けた熊本大病院内の県地域医療支援機構が主催。医療職ら約130人が参加した。

 県天草保健所の稲田知久所長は、天草郡市の地域医療構想を説明。団塊の世代が75歳を迎える2025年の医療体制について「現状維持できれば需要を満たせる」とした。

 ただし医師の労働環境は「既にかなり重い」。全国平均を100として、天草郡市の病院医師数は79・4ポイント、病床数は218・3ポイント。「全国の8割の医師数で2・2倍の病床を担当しており、負担軽減が必要」とし、激務による「医師離れ」に警鐘を鳴らした。

 医師離れ対策として在宅復帰を促すリハビリテーションの充実や在宅診療医のグループ化などを挙げ、「病状に応じ患者に転院してもらうなど、住民の理解も必要」と述べた。

 一方、公立玉名中央病院(玉名市)の中野哲雄院長は、熊本大病院が玉名中央病院内に設けた教育拠点について説明。熊大の准教授らが常駐して総合診療と研修医育成に取り組んでおり、「数年後には(玉名で育った)医師が県内各地に赴任する」とした。

 また、地域の診療能力の維持・向上を目的に、同病院と玉名地域医療センターが18年4月に経営統合し、新病院を新築する計画も紹介。統合で病床は450床から400床に減るものの、規模拡大により診療能力は向上すると説明した。(林田賢一郎)

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