『富高魂』後輩いつか受け継ぐ...歴代男子サッカー部員が集結!

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 東京電力福島第1原発事故により3月末で休校となった富岡高の歴代の男子サッカー部員が12日、富岡町総合スポーツセンターで交流試合に臨んだ。町内でプレーするのは6年5カ月ぶり。「後輩がいつか必ず富岡でサッカーができるように」。母校の復活を願って「富高魂」を受け継ぐことを誓い合った。

 「原発事故の直後は『もう富岡には一生入れない』と思っていた。仲間や後輩が富岡に集まり、またサッカーができるなんて信じられない」。郡山市への帰省に合わせ、東京都から駆け付けた1期生の鈴木文健さん(26)は喜びをかみしめた。

 サッカー部は2006(平成18)年4月に国際・スポーツ科1期生の入学に合わせて創部。全国サッカー選手権大会に2度、全国高校総体(インターハイ)に1度出場の輝かしい歴史を持つ強豪校だった。

 交流試合は11年間の活動に感謝し、同級生や先輩、後輩、指導者、保護者らがつながりを持ち続けようと後援会が企画。1期生から今春卒業した休校前最後の9期生まで約50人が参加した。女子サッカー部の卒業生も加わった。

 年代ごとの3チームによるリーグ戦を行い、高校時代に共にボールを追い掛けた仲間と久しぶりに人工芝のグラウンドの感触を楽しんだ。

 原発事故後に入学し、福島市のサテライト校で3年間学んだ卒業生にとって富岡でのプレーは初めて。9期生で神奈川大1年の遠藤新さん(19)は「偉大な先輩たちとプレーができたのは大きな喜び」と充実した表情を浮かべた。

 相馬農高飯舘校に勤める元監督の佐藤弘八さん(46)は「今後も年1回は顔を合わせる機会をつくりたい」と前を見据える。

 ただ富岡高校庭は除染などが終わっておらず、再びプレーできるめどは立っていない。後援会長の遠藤一善さん(56)は「グラウンドはサッカー部の始まりの地。ゆくゆくは校庭でプレーさせたい」と言葉に力を込めた。

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