<里浜写景>感謝を胸に「離島甲子園」へ

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東日本大震災で大島中のグラウンドには仮設住宅が建った。それ以来、近くの市民公園が練習場に。まだ復興工事が続く中で、練習に励んでいる
離島甲子園へ向け練習に励む大島中野球部

 「さあ、行こうぜ」。いつにも増して気合の入った掛け声でランニング練習を始めたのは、宮城県気仙沼市の大島にある大島中の野球部員。「離島甲子園」(全国離島交流中学生野球大会)への出場が決まり、ことさら力が入る。

 東日本大震災の翌年の2012年から3年間、全国からの支援を受けて出場したが、その後は資金難で出られず。ことしは島民らの協力によって、3年ぶりに出場がかなった。

 「離島甲子園は初めてなのでわくわくしています。支えてもらった人たちへの感謝を忘れず、一試合でも多く勝ちたい」と3年生の小野寺将紀主将(15)。

 野球部員は総勢14人。1年生はまだ体格が劣るが、先輩たちのプレーを見習おうと練習に躍起だ。

 今の1年生が3年生になるころには「気仙沼大島大橋」が完成し、離島でなくなっているかも。ナインも島民も、最後になるかもしれない晴れの「甲子園」を心待ちにしている。 (文と写真 写真部・伊深剛)

<メモ>「離島甲子園」は、元ロッテ投手でプロ野球名球会会員の村田兆治さんの提唱で始まった。全国の離島の中学生が野球を通して交流するとともに、地域振興も図るのが目的。10回目のことしは今月21~25日に沖縄県の石垣島で開かれ、24チームが参加する。

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