どすこい警官 子どもに稽古 駐在所長が指導 相撲通じ地域と交流

ぶつかり稽古で子どもに胸を貸す熊田さん

 宮城県気仙沼市の階上駐在所で所長を務める熊田英聡巡査部長(29)が、地元の小学生に相撲を教えている。中学時代に全国大会に出場した経験があり、今月下旬の市内の大会に出場する階上小の子どもたちの臨時コーチを引き受けた。まわし姿の熱血指導は、子どもたちにも好評だ。

 「立ち合いは飛行機が離陸するように斜めに上がるイメージ」「土俵際は脇を締めて頭を付けて最後まで押し出す」

 9日に同市階上小体育館であった稽古。熊田さんは、20日に市内である相撲大会に出る同小2~6年生7人の指導に当たった。

 熊田さんは180センチ、120キロ。中学時代に着けたまわしを15年ぶりに締め、妻彩香さん(25)と長女穂乃美ちゃん(1)が見守る中、四股やすり足などの基本動作を教え、ぶつかり稽古では自ら胸を貸した。

 練習後、「みんな逃げずにぶつかってきた。稽古すればもっと強くなる」と子どもたちに語り掛けた。

 同小6年の鈴木朔弥君(11)は「ぶつかり稽古では全く動かせなかった。毎日通学路であいさつする所長さんの印象とは違い、本当のお相撲さんのようだった」と興奮気味に話した。

 郡山市出身の熊田さんは同市大槻小4年から大槻中3年までの6年間、相撲を習った。中学2、3年時には団体戦のメンバーとして全国大会にも出場した実績がある。

 今年4月に機動捜査隊から階上駐在所に赴任すると、相撲経験があることを知った階上小の教諭から指導役を頼まれ快諾した。

 郡山高時代は空手部に所属。当時、部活で外部コーチを務めていた警察官の姿が忘れられないという。指導を通じて地域に溶け込む姿は、熊田さんが目指す警察官の理想像でもある。

 「子どもたちに相撲を教えながら、地域と交流したいという思いがあった。これからも指導を続けたい」と話す。

 大会直前の18日の稽古でも指導し、当日は休暇を取って観戦する予定だ。熊田さんは「当たりの鋭い子が何人かいて、成長が楽しみだ。ぜひ相撲を続けてほしい」と期待していた。

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