<甲子園>明桜 投打の柱・山口のけが響く 14失点実力出せず

明桜-二松学舎大付 5回表二松学舎大付2死三塁、ピンチでマウンドに集まる早川主将(右端)ら明桜ナイン。左端は佐藤(庄子徳通撮影)

 右翼から力のないボールが返ってくるたびに、点差はどんどん開いていった。明桜は投打の柱、山口の負傷が響いて見せ場なく敗れた。輿石監督は「山口が万全でないことが全体の気負いにつながった。私がコントロールできなかった」と振り返った。

 秋田大会決勝で右肩を負傷した大黒柱は痛みをこらえながら右翼で先発出場した。しかし、返球できるのはわずか20メートルほど。東東京の激戦を勝ち抜いてきた二松学舎大付打線は、したたかにその穴を突いてきた。

 長打8本は全て中堅から右方向。中継に入る二塁の早川主将は「相手打線が(山口)航輝を狙っている感じがした」と明かす。守備機会を減らそうと一、二塁間を詰めたが、相手の猛打を止められなかった。

 秋田大会は投手で4番の山口が優勝の原動力となった。負傷後は一度もブルペンに入らず、キャッチボールも満足にできなかった。「出させてもらっている以上、痛いなんて言えない。守備で迷惑を掛けた分、打撃で貢献したかった」。レギュラー唯一の2年生は敗戦の責任を背負った。

 体は悲鳴を上げても、涙はこぼさなかった。「また、帰ってきます」。甲子園の土は持ち帰らなかった。(剣持雄治)

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