地震資料、公開3000点に

熊本城、阿蘇神社の写真など

県ホームページで公開している「熊本地震デジタルアーカイブ」の資料をチェックする県職員=県庁

 熊本県が2017年度に始めた「熊本地震デジタルアーカイブ」の資料公開作業が本格化している。写真や文書など10日現在の公開数は、約3千点。本年度目標の1万点に向け、公開資料の追加を急ピッチで進めている。

 アーカイブは記憶の風化を防ぎ、防災や将来の災害対応に生かす狙い。熊本地震に関する記録をデジタルデータ化して県ホームページで公開している。キーワードや撮影場所、日時などで検索できる。

 公開中の資料は主に県所有で、9割超の2755点が熊本城や阿蘇神社などの写真。ほかに映像130点、会議資料82点、書籍や冊子10点。庁内には、なお多数の資料があり、熊本地震検証室の職員が写真の撮影場所や日時、配慮すべき個人情報の有無などの整理に追われている。

 検証室によると、アーカイブ閲覧者は、甚大な被害が出た益城町中心部や阿蘇大橋の崩落現場、熊本城天守閣の被災状況の写真や映像への関心が高い。ただ、閲覧数は4月の4万492回から7月は1万5346回に減っており、幅広い資料の収集が課題という。

 このため、県は7月下旬、市町村や大学、図書館などとつくる連絡会議で資料の提供を要請。民間企業や個人にも協力を呼び掛ける方針だ。

 県は18年度、13万~15万点の資料追加を目指しており、19年度に「20万点収集」を掲げる。検証室は「避難所に掲示されたチラシ1枚でも、どの時期に何を困っていたのか、後世に伝える価値がある。研究にも生かせるアーカイブを構築したい」としている。(並松昭光)

あなたにおすすめ