空き家活用ホテル誕生 便利で安くてきれい!

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木のぬくもりをイメージしたセカイホテルの客室

 都市部の空き家を活用したホテル「SEKAI HOTEL(セカイホテル)」が大阪市此花区に誕生した。全国的に増加している空き家の再利用方法として注目されるとともに、家族連れや訪日外国人客からは「観光に便利な宿泊施設」と話題を集めている。

 同ホテルは、JR西九条駅前に位置する住宅地内にある。家屋が長屋状態や接道幅が足りないなどの理由で、再建築できない空き家が多数点在。交通の便利が良いにもかかわらず、これまで大規模な再開発が行われていなかった。

 空き家を中心に中古住宅を改修しているクジラ(同市北区)を中心にデザイン会社や語学スクールなど計6社が連携し、「小規模な手法で事業展開でき、まちににぎわいも取り戻せる」として空き家のホテル化に着手。駅から徒歩3分の場所にある空き家をホテルのフロントに使い、同フロントから徒歩数分で約1キロ圏内にある空き家4軒(計5部屋)を客室として整備した。

 同エリアはユニバーサル・スタジオ・ジャパン(USJ)にも近い。訪日客を意識してフロントの壁は和太鼓で飾り、きねと臼も配置。英語や中国語にも対応している。「何度も利用して違う部屋を楽しんでもらいたい」と客室は和のテイストや欧州の田舎風などあえてデザインを統一していない。

 利用者がフロントでチェックイン後、ホテル従業員が各部屋へ案内。各部屋にはキッチンやバスなどが備えられていて、利用者は思い思いに過ごす。ホテルレストランとして運用する飲食店は未整備だが、圏内の店舗と提携を進めている。

 「“ノーボーダー”がコンセプト」と語る同ホテル運営責任者の山岡啓一朗さん(28)。「言葉の壁を取り除き、客室の増加や飲食店の誘致ができる自由度の高いホテルにしたい」と展望する。

 料金は1部屋2万円からで、各部屋4〜8人収容可能。家族旅行でUSJを満喫し、同ホテルを8人で利用した中国人客は「部屋はデザインが良く、きれいで満足。料金もリーズナブル」と話した。

 現在、新たな客室の工事に入っており、近く完成予定。山岡さんは「セカイホテルのモデルを完成させて、西九条の空き家問題を解決したい」と語り、国内外への進出も視野に入れている。

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