病で芸妓引退…自身と向き合い歌う シンガーがカバーCD

久しぶりのレコーディングにも「ベストを尽くせた」と充実した心境を語るMAKOTOさん(京都市中京区)

 元芸妓のジャズシンガーMAKOTOさんが、5年ぶりにミニアルバムを発表した。ビートルズの「let it be」や松田聖子さんの「瑠璃色の地球」をカバーした名曲ぞろいの全6曲。前作のリリース後にがんが見つかり、1年半の活動休止の後に芸妓を引退した。「今までなら避けたかもしれない大曲だったけど、無欲な気持ちで挑めた」と笑顔を見せる。

 乳がんが分かったのは2011年の「都をどり」の開幕直前。祇園甲部の芸妓真箏(まこと)としての仕事と、メジャーデビューから10年の歌手生活が多忙を極めていた。「お座敷もちゃんとやりたいし、頼まれたら断れない性格。パンクしてしまいそうだった」。たまたま見つけた胸のしこりががんと分かり、術前の検査をしていた時に子宮頸(けい)がんも見つかった。立て続けに手術を受け、抗がん剤治療のために休んだ。復帰後、舞妓時代から26年過ごした花街を後にした。

 シンガーに専念して初のアルバムは、カバーソング集にした。「自然体で今、歌いたい曲を歌う」をコンセプトに、ルイ・アームストロングの「What a wonderful world」やデズリーの「You gotta be」を選曲。ラテン調やサルサ風の軽妙なアレンジと、しっとりとしたバラードを織り交ぜる。「瑠璃色の地球」は、思わず踊り出したくなるようなブラジリアンミュージックに仕上がった。

 「自分と向き合う時間の中で、心にフィットした曲ばかり。以前の自分のように疲れている人や頑張り過ぎている人たちみんなに聞いてほしい」と語る。タイトルは「JUST SING FOR YOU“My Heart”」。販売元はユニバーサルミュージック合同会社。1800円。

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