直売所並ぶ時津ブドウ街道

 西彼時津町特産のブドウが収穫シーズンを迎えた。同町日並郷から子々川郷にかけての国道206号沿いには生産農家の直売所が点々と出現し、さながら"ブドウ街道"の風情だ。

 国道沿いでは毎年、6、7軒のブドウ農家がテントを張るなどして収穫期限定の店を設ける。看板やのぼりに誘われて、通り掛かりのドライバーや常連客が車を止める。長崎市音無町から来た増田保憲さん(71)は「朝取りたてだから新鮮で安心。時津の国道沿いに店が出るとブドウの季節だと感じる」とにっこり。

 子々川郷の廣田巨峰園代表、廣田文雄さん(68)は「生産量の7割をここで販売している。お客と直接話ができるので、反応がダイレクトに分かる」という。同郷の中野巨峰園の中野文子さん(69)は「市場まで出荷しに行くのは大変。それよりここでお客と交流できるのがいい」と話す。

 ドライブの折に直売所を訪ね、農家ごとの味の違いやさまざまな品種を食べ比べてみてはいかが。

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