布田川断層、深部にずれ

カルデラ内 過去にも地震 

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布田川断層帯の掘削現場で、熊本地震によって約50センチずれた地層を示す熊本大大学院の鳥井真之特任准教授=20日、南阿蘇村河陽

 南阿蘇村の黒川地区で、熊本地震を引き起こした布田川断層帯の掘削調査を進めている熊本大と広島大は20日、住民らに掘削現場を公開。阿蘇カルデラ内の断層が熊本地震の前にも地震を発生させていた活断層である確証を初めて得たと明らかにした。

 両大は7月から、崩落した阿蘇大橋近くの農地で、深さ約4メートルの溝を掘って断層の断面を見る「トレンチ調査」を実施している。

 この日、熊本大大学院の鳥井真之特任准教授(地質学)が説明した。調査では、地表付近で熊本地震の影響による約50センチの縦ずれを確認。一方、深部では2メートル以上のずれが発生しており、「複数回にわたる断層の動きが重なった痕跡」と判断した。

 こうした状況から周期的に地震を起こす活断層と断定。地層中の火山灰の年代分析から、約7300年前から熊本地震までの間に少なくとも1回以上の地震が発生していたことが分かった。

 現場公開は地元住民や阿蘇ジオパークガイド協会員ら約30人が参加。鳥井特任准教授は「今後さらに詳細な断層の動きや過去の地震の周期を調べる」と述べた。(堀江利雅)

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