セ新人王レースは中日京田が優位 21年ぶり両リーグ野手新人王の可能性大か

パ・リーグは源田(西武)が好成績を残しているが、セ・リーグの新人王レースもそろそろ大勢が見えてきた感がある。

中日・京田陽太【写真:荒川祐史】

投手は規定投球回到達者なし、ヤクルト星が最多22試合登板

 パ・リーグは源田(西武)が好成績を残しているが、セ・リーグの新人王レースもそろそろ大勢が見えてきた感がある。

 新人王の資格は1年目のルーキーだけでなく、支配下選手に初めて登録されてから5年以内で、前年までの出場が投手は30イニング以内、野手は60打席以内の選手が該当する。

○セ・リーグ投手(15イニング以上)※はルーキー

星知弥(ヤ)22試合98回2/3 4勝5敗0S2H 防4.47※
濱口遥大(De)16試合88回 7勝5敗0S0H 防3.58※
鈴木翔太(中)15試合69回 5勝5敗0S0H 防4.17
小野泰己(神)11試合57回1/3 0勝7敗0S0H 防5.18※
柳裕也(中)11試合50回1/3 1勝4敗0S0H 防4.47※
中村祐太(広)9試合43回2/3 4勝2敗0S0H 防3.71
畠世周(巨)6試合36回1/3 3勝1敗0S0H 防3.96※
加藤拓也(広)7試合29回1/3 1勝3敗0S0H 回防4.3※
池田駿(巨)22試合27回 0勝2敗0S1H 防4.67※
桜井俊貴(巨)18試合25回 0勝1敗0S0H 防4.68
三ツ間卓也(中)30試合24回1/3 2勝1敗0S11H 防2.59
飯塚悟史(De)4試合21回 0勝2敗0S0H 防3.43
熊原健人(De)4試合20回 3勝1敗0S0 防5.40
篠原慎平(巨)16試合18回1/3 1勝1敗0S0H 防4.42
床田寛樹(広)3試合17回1/3 1勝1敗0S0H 防5.19※
笠原祥太郎(中)13試合16回2/3 0勝1敗0S0H 防4.86※

 セも規定投球回数に達している投手はいない。ヤクルトの星は開幕当初は救援投手だったが、4月30日から先発に転向。4勝3敗ながらローテを維持している。DeNAの濱口は、開幕からローテーションの一角を任されたが、7月13日に登録抹消。8月13日に再登録され、先発投手として投げている。救援投手では中日の三ツ間が開幕から11ホールドを挙げていたが、6月9日に登録抹消された。

セ・パともに野手なら1996年の仁志&金子誠以来

○打者(1安打以上)

京田陽太(中)110試合119安打3本28点21盗 打率0.277※
糸原健斗(神)66試合42安打1本24点1盗 打率0.259※
西川龍馬(広)69試合40安打3本21点3盗 打率0.296
大山悠輔(神)41試合27安打4本19点1盗 打率0.265※
柴田竜拓(De)54試合23安打0本4点1盗 打率0.223
山崎晃大朗(ヤ)27試合21安打0本7点1盗 打率0.223
奥村展征(ヤ)24試合18安打0本1点0盗 打率0.269
木下拓哉(中)46試合15安打0本4点0盗 打率0.197
坂本誠志郎(神)21試合10安打0本7点0盗 打率0.2
辻東倫(巨)18試合8安打0本1点1盗 打率0.25
岡本和真(巨)12試合5安打0本2点0盗 打率0.227
井領雅貴(中)18試合4安打0本2点0盗 打率0.19
宇佐見真吾(巨)4試合3安打1本2点0盗 打率0.429
阿部寿樹(中)11試合3安打0本1点0盗 打率0.231
佐野恵太(De)18試合2安打0本1点0盗 打率0.095※
廣岡大志(ヤ)8試合2安打0本0点0盗 打率0.111
溝脇隼人(中)12試合1安打1本1点0盗 打率0.071

 中日の京田が規定打席に達し、119安打。112試合のうち109試合で遊撃のポジションを守り、リーグ2位タイの21盗塁を記録している。阪神・糸原は北條史也と激しい遊撃のポジション争いをしている。広島の西川、阪神の大山は、打撃力で頭角を現しつつある。

 セ・リーグもパ同様、規定打席に達している中日・京田が、投手陣に対して優位に立っている。ヤクルトの星、DeNAの濱口は規定投球回数に達する可能性があるが、京田の優位は動かないだろう。

 京田が新人王に選ばれれば、昨年の阪神、高山俊に続き、2年連続での野手の受賞。もし、セ・パ両リーグの新人王がそろって野手になるようなことがあれば、1996年の巨人・仁志敏久、日本ハム・金子誠以来となる。(広尾晃 / Koh Hiroo)

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