ピーマン9割、ネギ5割、トマト3割↑ 夏の長雨に悲鳴

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 東北をはじめ、東日本の天候不順の影響で、野菜が高値傾向で推移している。日照不足や長雨による生育不良で出荷量が減少。夏の食卓に彩りを添える定番のキュウリやトマト、ネギなどの卸売価格は、前年同期に比べ軒並み上昇している。県内の卸売や小売業者は産地の天候回復を願うとともに、あの手この手で消費者への影響を和らげようと知恵を絞っている。

  「全般的に割高な印象。飲食店を営んでいるので、野菜は不可欠。こうした状態が続けばじりじり家計も商売も圧迫される」。横浜市南区の横浜橋商店街の青果店で、野菜を買い込んだ女性は顔をしかめた。

 この青果店によると、東北産のキュウリや長ネギの仕入れ値は例年に比べて2倍。ただ、店頭価格への転嫁は極力抑えているという。店主の男性は「値上げしてお客さんが離れてしまう方が怖い。そのうち、産地の天候も良くなり、価格も落ち着くだろう。ここが踏ん張りどころ」。自らに言い聞かせるように話した。

 横浜市中央卸売市場(神奈川区)の8月第3週の青果部入荷量(加工品含む)は、前年同期比約230トン減の5360トンだった。うち、減少分の7割が東北産を中心とした野菜だ。

 県内への影響はダイレクトだ。同市場の下値での比較では、岩手県産のピーマンが前年同期比9割高なのを筆頭に、青森県産のネギが5割高、福島・青森県産のトマト、福島県産のキュウリがそれぞれ3割高と、高値を付けている。

 集荷に当たる同市場の卸会社・金港青果(神奈川区)では、8月第2週の末ごろから入荷にブレーキがかかったという。以降、東北からの入荷が少ない状況が続いている。横浜丸中青果(同区)でも7月は入荷が順調だったが、盆ごろから一転した。長雨による日照不足がたたった現状に担当者は「自然相手でどうしようもない」とこぼした。

 天候不順の影響は、もちろん東北の産地にとどまらない。神奈川区のブドウ栽培農家では、例年より10日ほど収穫が遅れている。「8月に入って雨が多く、糖度が上がるまでに時間がかかった」とうつむいた。

 ただ、手をこまねいてばかりはいられない。横浜丸中青果は「同じ東北エリアでも、出荷に余力のある産地を見つけて、品ぞろえの強化に努めている」。金港青果も、売り先の販売計画を踏まえて産地への発注を早めるなどの対策を取っている。県内を中心にスーパーを展開する相鉄ローゼン(西区)は、消費者ニーズにきめ細かく対応。担当者は「必要な分だけ欲しいという需要がある。ばら売りや手ごろな3本入りを増やしている」という。

 今後の展望はどうか。横浜丸中青果の担当者は期待を込めて言う。「入荷の薄い状態はしばらく続く見込みだが、天候は持ち直しており、じきに(価格も)平年並みの水準に近づくだろう」

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