先週末をもって、ほぼ全ての欧州リーグで新シーズンが開幕に。
今季も多くの日本人選手がプレーすることになっており、その活躍に期待が集まる。
そんななか、フランクフルトでは長谷部誠と鎌田大地という二人の日本人選手が揃って先発出場を果たした。
シーズン開幕戦という節目のゲームで、揃ってスタメンの座を掴んだ長谷部と鎌田。今日では同じ海外チームに複数の日本人選手が在籍するケースもあるが、その二人が揃って先発するというのはそうあることではない。
そこで今回は、欧州主要リーグにおいて、日本人選手が揃って先発出場を果たしたケースを見ていこう。
なお、ブンデスリーガでの事例ばかりにならないよう、ある程度リーグのバランスを見て選ぶこととした。
安田 理大とハーフナー・マイク(フィテッセ)
身長173cmの安田理大と、身長194cmのハーフナー・マイク。身長差21cmという「凸凹コンビ」は、オランダの地で同じユニフォームを着た。
フィテッセに最初に加入したのは安田の方で、その半年後にハーフナー・マイクがヴァンフォーレ甲府から加入。第20節のNACブレダ戦で、初めて揃って先発出場を果たした。
翌シーズンも両者はフィテッセでプレーしたが、安田がベンチを温める日々が続いたのに対し、ハーフナー・マイクは11ゴールをあげるなど、対象的なシーズンとなった。
吉田 麻也とカレン・ロバート(VVVフェンロ)
2009年末、吉田麻也は名古屋グランパスからVVVフェンロに移籍。当時のチームには本田圭佑が所属していたが、加入直後に吉田が骨折したことから、両者の共演は一度もなかった。
その翌シーズン、冬の移籍でロアッソ熊本からカレン・ロバートが加わり、ADOデン・ハーグ戦などではともにう先発出場を果たした。
なお、VVVではその後大津祐樹と田嶋凜太郎がプレーしている。
田中 亜土夢とハーフナー・マイク(HJKヘルシンキ)
2015年2月、フィンランドの名門HJKヘルシンキは田中亜土夢の獲得を発表。するとその翌月、当時スペイン1部のコルドバからハーフナー・マイクを獲得し、2人の日本人選手を補強する形で新シーズンを迎えた。
両者はチームの主力としてプレーし、揃ってスタメンを飾ることも。しかし、夏の移籍でハーフナー・マイクはADOデン・ハーグへと移籍し、田中とはわずか数ヶ月で決別する形に。
近年の欧州サッカー界では、揃って先発する回数が最も多かった日本人ユニットかもしれない。
大迫 勇也と長澤 和輝(ケルン)
2014年1月から、活躍の場をともにドイツへと移した長澤と大迫。当時の所属はともに2部で長澤がケルン、大迫が1860ミュンヘンだった。
結局そのシーズンでケルンは2部で優勝を果たし、1部へ復帰。すると1860ミュンヘンで半年ながら6ゴールをあげた大迫が加入し、両者はともにプレーすることとなった。
揃って先発出場したのは数度のみで、長澤にとって最後のブンデスリーガ出場となった2015-16シーズンのホッフェンハイム戦も、ともにスタメンだった。
清武 弘嗣と山口 蛍(ハノーファー)
ロンドン五輪の日本代表でともにプレーし、現在はセレッソ大阪でのチームメイトである清武弘嗣と山口蛍。ドイツのハノーファーでも揃って在籍した。
2014-15シーズン、ニュルンベルクから加入した清武はチームを残留に導く活躍を見せると、翌シーズンには背番号「10」を手渡される。するとそのシーズンの冬の移籍で山口蛍が加入し、日本人ユニットが誕生した。
しかし、代表戦での骨折により山口のシーズンが終了すると、チームも低迷。最下位に沈み降格となった。