【意地の一撃】浦和のナンバー9、武藤雄樹が語る「綱渡り」のスリリング

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[ACL準々決勝]川崎 3-1 浦和/8月23日/等々力

 0-2で迎えた76分、浦和の武藤雄樹が意地のゴールを決めた。DF陣の間を抜け出すラインブレイクに成功し、青木からの縦パスが通る。浦和のナンバー9はGKチョン・ソンリョンの動きを見切って左足のショットをねじ込み、貴重なアウェーゴールをもたらした。

 
 7月1日のリーグ17節・広島戦(4-3で浦和勝利)以来の待望のゴール。武藤は「ずっと裏に抜け出そうとする駆け引きをして、スペースを狙っていた。上手くいいタイミングで、オフサイドを取られるかなと思ったギリギリのタイミングで、しっかり決められた。なかなかゴールを取れずにいたので、いいキッカケになる。勝利にはつなげられなかったが、2試合を通してのスコアで上回れればいい。小さくないポイントになった」と、手応えを得るとともに前を向いた。
 
 これで浦和は次戦、「無失点+2得点以上(2-0)」で勝利できれば、逆転でベスト4進出となる。一方、3-1であれば2試合合計同スコアになり延長&PK戦に突入。さらに2失点以上を喫してしまうと、2点差で勝利してもアウェーゴール数で川崎に上回られてしまう。
 
「もちろん、失点したところの守備の確認は必要。それでも僕らは攻撃面ではいいものを持っているし、必ず逆転するんだという強い気持ちで臨みたい」
 
 条件はもちろん厳しい。明らかに不利だ。それでも浦和は決勝トーナメント第1戦、韓国の済州に第1戦でアウェーにて0-2で敗れながら、ホームの第2戦で3-2の勝利を収め逆転している。
 
「僕らは決勝トーナメント1回戦も、綱渡りで勝ち上がってきた。その自信がある。点も取れる力がある。もちろん、失点しないことが重要になるが……。堀監督も『11人だけではこの連戦は乗り切れない』と言っている。与えられたなかで、しっかり結果を残したい」
 
 その「綱渡り」のスリリングな戦いを楽しみにしているかのようだった。しかもホームで迎えられるのもメリットだ。

 スタメン落ちの悔しさを糧に、武藤の諦めない気持ちが、チームを失地から回復させた。浦和のナンバー9の渾身の一撃が、9月13日の埼スタでの第2戦へひと筋の光明をもたらした。
 
取材・文:塚越 始(サッカーダイジェスト編集部)

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