障害者に夕方や週末の支援を 横浜、市民団体が議会に陳情・請願

 18歳以上の障害者が夕方や週末も安心して過ごせる居場所などを求めて、横浜市内に住む障害者の保護者でつくる市民団体「成人の第三の場を求める会」が1日、支援拡充を求める陳情書と、国に十分な予算措置を講じるよう意見書を出す請願書を市会に提出した。

 高校までは放課後支援サービス制度などが整備されている反面、18歳になると適用法律が変わり、同様の公的支援が受けられない。同団体によると、平日は作業所などでの就業後に集団生活できる場が少なく、午後3時半ごろに帰宅するのが現状だ。週末は家族が介護に当たる。負担が増えることで保護者が仕事を辞めざるを得なくなるケースもある。

 同団体は障害者を持つ保護者数人で2012年に発足。昨年11月から市内外で署名活動を実施。この日は1万人超の署名も市会に提出した。

 障害がある25歳の息子を持つ代表は「保護者が元気なうちは介護できるが、いつまで続けられるのか分からない」と不安を打ち明け、「障害者の障害程度や年齢も異なり、ニーズは多種多様。子どもや家族のための制度を整えてほしい」としている。

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