浦和サポーターから痛烈ブーイング。阿部勇樹が語った新布陣のジレンマ

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[J1 25節] 浦和 1-2 柏/9月9日/埼玉スタジアム
 
 試合後、敗れた浦和の主将・阿部勇樹は淡々と語るなかに悔しさを滲ませた。
 
「相手のチャンスはあのシュート2本、それが入ってしまった。特に前半はトレーニングでしてきた、コンパクトに陣形を保つことができ、チャンスも作れていた」
 
  試合のスタッツを見ると、シュート数は浦和の17対8、CK本数も9対3。ボール支配率も大きく柏を上回った。しかし“またも”カウンターとミスが絡む失点パターンから2ゴールを許してしまった。
 
 堀孝史監督は4-1-4-1を採用。自身が浦和ユース監督時代の2008年に全日本ユースを制した際、さらにシーズン途中から指揮した2011年に用いた基本布陣だ。その4バックのCBを組んだのが遠藤航、そして阿部だった。
 
 ペトロヴィッチ前体制時の基本布陣だった3-4-2-1の変形とも捉えられる。阿部は3-4-2-1ではボランチに入り、上下動を繰り返して攻め上がるストッパーのフォローも務めていた。その立ち位置が最終ラインになり、『後方』から試合を組み立てる形になった。
 
「後半は前半に比べてスペースが空き、相手のカウンターが増えたが、上手く守れていたシーンも多かったと思う。(3バックと4バック)相手によって使い分けてやっていくこと、それが重要。もちろん今は結果がすべてなので難しいが、できた部分をさらに良くしていきたい。それだけに今日は何としても勝たないといけなかった」
 
 4バックについては違和感なくプレーできたと言う。
 
「ボールを動かして攻撃に関しては、あまり変わらず、声を掛け合いながら、前半は距離感もよく守備も良かった。4枚でもトライしながら、勝っていきたい」
 
 試合後、ゴール裏の浦和サポーターからは痛烈なブーイングが起きた。様々な試行錯誤をしながらも、結果が求められる。ただ、この日のブーイングには、トライすることはもちろん今は大切だが、あまりに同じ失敗(失点)を繰り返していないか? という怒りが込められているように感じた。
 
「今日に関しては、勝たないといけなかった。ネガティヴに捉えず、勝っていきたい」
 
 新布陣に手応えは得た。ただ、何よりも勝ちたい――。その強い想いを繰り返した阿部は、もう前を向き、そして次を見据えていた。

 9月13日、ACL準々決勝の川崎との第2戦をホームで迎える。第1戦を1-3で落とし劣勢であるのは確かだが、『2-0で逆転勝利、または3-1で延長戦へ』とターゲットが明確な点を、むしろチームとしても生かせるかがポイントになる。
 
取材・文:塚越 始

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