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「楼門の顔」無事だった 阿蘇神社「扁額」回収

熊本地震から1年5カ月ぶりに取り外された阿蘇神社の楼門の扁額。後方は倒壊した楼門の部材=13日、阿蘇市

 熊本地震で倒壊し、復旧工事が進む阿蘇神社(阿蘇市)は13日、国指定重要文化財の楼門から取り外した扁額[へんがく]を報道陣に公開した。地震から1年5カ月たってようやく取り出すことができた「楼門の顔」は、割れることなく無事だった。

 ケヤキの一枚板で作られた扁額は、高さ約18メートルの2層構造の楼門の下層上部に金具で固定されていた。「阿蘇神社」と彫られ、縁は波状の木の装飾が施されている。地震で上層部分の下敷きとなった。

 昨秋始まった復旧工事は上層から解体を進め、扁額を取り外せる段階となった。計測の結果、長さ3・2メートル、幅1・5メートル、重さ約200キロ。縁と板の一部が欠けていたが、大きな損傷はなかった。

 楼門は、江戸時代末の1850年の建造。同神社によると、77年に同神社を訪れた有栖川宮熾仁[ありすがわのみやたるひと]親王が和紙に記したほぼ同じ大きさの書が残っており、扁額に模して彫られたらしいが、詳細は不明。

 池浦秀隆権禰宜[ごんねぎ]は「扁額を取り出すことができ、復旧途上だが前向きになれる。再び取り付けるのが待ち遠しい」と喜んだ。

 工事の進み具合について、解体作業は約6割を終え、多くの部材で損傷が激しいことも説明された。2022年度の復旧完了を目指している。(岡本幸浩)

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