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誕生、女子高生ハンター ジビエで地域活性化 高森高3年生

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わな猟の狩猟免許を取得した野尻岬さん。ジビエを生かした高森町の活性化プランも考案した=高森町

 イノシシやシカなど有害鳥獣の駆除・捕獲を担うハンターの高齢化が進む中、高森高3年の野尻岬さん(18)=高森町=が狩猟免許を取得した。県自然保護課によると、高校生の取得は県内初で、「若者が狩猟に興味を持つきっかけになれば」と期待している。

 野尻さんは、8月に行われたわな猟の狩猟免許試験に臨み、合格した。狩猟免許は網猟、わな猟、第1種銃猟(ライフル銃、散弾銃など)、第2種銃猟(空気銃)の4種類に分けられ、銃猟は20歳から取得可能。裾野を広げるため、網猟とわな猟は2015年に18歳以上に緩和された。

 受験のきっかけは、高校生がビジネスプランを考えるイベントへの参加。熊本地震の復興に向け、昨年11月から南小国町で3度開かれた。

 野尻さんは、ジビエ(鳥獣肉)を生かした高森町の活性化計画を5カ月かけて作成。鳥獣の解体処理施設を町内に建設することや、解体や冷凍保存ができるジビエカーの導入など自分の将来の目標を盛り込んだ。今後、プランを町に提案する。

 野尻さんは「実家の山のスギもシカに皮をはがされて立ち枯れの被害に遭い、何とかしようと思った。家庭の食卓にシカやイノシシ料理が並ぶこともあるので、ジビエ料理も身近だった」と話す。免許取得は目標実現への第一歩。会社経営のために、大学に進学し、法律や経済などを学ぶことも考えている。

 同課によると、県内の狩猟免許所有者は15年度5016人と、約40年前に比べ約6200人減。しかし60歳以上は6倍近くに増え、全体の69%を占める。

 一方、女性は71人に達し、5年間で1・5倍。同課は「農家の女性が有害鳥獣から畑を守るために取得しているのでは」と分析する。

 野尻さんは今冬にハンターとしてデビューし、20歳を迎えたら銃猟免許も取得する予定だ。「阿蘇のジビエとして売り込められれば、復興支援にもつながる。町の一大産業にしたい」と意気込んでいる。(後藤仁孝)

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