卵子の元、ES細胞から作る 京大、マウスで仕組み解明

卵母細胞のできる過程

 卵子の元となる「卵母細胞」ができるのに必要なビタミンなどを、京都大医学研究科の斎藤通紀教授と大学院生の宮内英孝さんらがマウスのES細胞(胚性幹細胞)を使って突き止めた。ヒトiPS細胞(人工多能性幹細胞)から卵母細胞を作る技術に応用できる可能性がある。国際科学誌に19日、発表した。

 卵子と精子はいずれも「始原生殖細胞」からできる。しかし始原生殖細胞から卵子や精子になるのに必要な因子が不明なため、卵巣や精巣の細胞と一緒に培養する必要があった。

 グループは、増殖させた始原生殖細胞が次の段階である「卵母細胞」になるために必要なタンパク質などを検索。結果、骨形成因子BMPとビタミンAを受精後10~12日に加える必要があると判明した。卵母細胞が卵子になるのに必要な特殊な細胞分裂「減数分裂」の開始も確認できた。BMPとビタミンAを加えるタイミングがずれると、正常な発生はなかった。

 今後は、卵母細胞から卵子になる過程に必要な因子や、精子の元となる細胞のできるメカニズムを解明したいという。斎藤教授は「ヒトとマウスでは発生の仕組みで違いがある」とした上で、「ヒトの生殖細胞を試験管内で作る技術にも応用したい」としている。

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