“平日15分でいただきます!”をかなえる晩ごはんレシピ①

 仕事に家事に育児、たまには趣味や仲間との時間も楽しみたい。そんな忙しい毎日の中でも、日々の食事には気を配りたいですよね。

 野菜がしっかり摂れて栄養バランスが良く、もちろんおいしくて…。そんな夢のような夕飯がたった15分で、できる方法あるんです!!

 「フェルトタイプのクッキングペーパー」と「保存バッグ」。どの家のキッチンにもあるこの2つのアイテムを上手に活用することで、毎日の料理のハードルがグッと下がり、料理の腕がグンと上がる方法をお教えする本連載。これから8回にわたり「平日15分でいただきます!をかなえる晩ごはんレシピ」をテーマに、料理研究家の小田真規子先生にアドバイスをもらいます。

 1回目は、買い物術。冷蔵庫の整理に取り掛かる前に、まずはアタマの整理をしておくことが、ダンドリ上手さんへの近道です。

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≪買い物は週2回だけ。ムダ買いと迷う時間を減らす!≫

 「今日は何を食べようかな」「あの食材が安いから多めに買おう」「あれが切れてたかもしれないから買わなきゃ」。食品の買い物は、迷ったり選んだりで実は意外と時間がかかります。そして、使い切れずに結局捨ててしまうことも少なくないのではないでしょうか?

 『買い物は週2回だけ』を実行すれば、時間とお金を節約でき、〝もったいない〟も解決できます。

① 肉や魚、ジャガイモやニンジンなどの“重い(日持ちする)野菜”は、週末に買う。

 肉や魚など、主菜の食材は週末に購入します。鶏もも肉(またはむね肉)・挽肉・牛や豚の薄切り肉・魚の切り身を基本の主材料として考えておくと、メニューのバリエーションも広がります。これらのメイン食材に加え、日持ちする野菜も週末に買っておきましょう。

② 3日分の食事の計画をざっくりと立ててから、買い物に行く。

 ハンバーグと焼き魚とマーボー豆腐など、メインで使う肉や魚料理をイメージすれば、和食メニューなら副菜におひたしやみそ汁、洋食メニューならサラダとスープなど、なんとなくの献立が見え、どんな食材が必要かがイメージしやすくなります。

④ “軽い(日持ちしない)野菜”は、2回に分けて購入する。

 葉物野菜やもやし、キノコなど日持ちしない野菜は、週末に加え週の半ばに買い足します。軽い野菜と、ひき肉や魚などの傷みやすい食材は、次に買い物に行くまでに食べる、を基本に考えると、傷んでムダにすることもありません。

 大切なのは、買い物に行く前に、必ず冷蔵庫や在庫ボックスをチェックすること。何が足りないかをアタマに入れて、週末の買い物はたっぷりと。週の半ばに、再度冷蔵庫・冷凍庫に残っているものを把握して素材を買い足しましょう。

<重い(日持ちする)野菜>

・じゃがいも、さつまいも、サトイモなどのイモ類

・にんじん、ごぼう、大根などの根菜類

・長ネギ、玉ねぎなどのネギ類

・キャベツ、白菜 

・ピーマン、パプリカ

・かぼちゃ 

・にんにく、しょうが など

<軽い(日持ちしない)野菜>

・ほうれん草、レタスなどの葉物類

・しいたけ、エノキ、しめじなどのキノコ類

・もやし・スプラウト 

・トマト

・なす

・きゅうり など

 いろいろ説明しましたが、なにごともやり過ぎは禁物。初めからすべてを完璧にしようとして、結局続かないなら本末転倒です。旅行もそうですが、綿密過ぎる計画は、ずれた時にストレスがたまります。慣れるまでは、あくまでざっくりとイメージできれば大丈夫。

 まずは買い物の意識を変えてみる、そこからダンドリ上手への道は始まります。気負わず行きましょう。

 次回は、買った食材の保存術を紹介します。お楽しみに!

小田真規子先生

料理研究家・栄養士。健康に配慮した、作りやすくておいしい料理に定評がある。料理の基本や、つくりおきおかずのレシピの他、ダイエット中でも食べられる本格的なお菓子の提案も人気。

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