アナウンススクール開設へ

 アナウンサーの養成や社会人のコミュニケーション力向上をサポートする「アナウンス・コミュニケーションスクール プリムラ」が10月中旬、長崎市万屋町にオープンする。これまでアナウンサーなどプロの話し手を志望する人の多くは、福岡など都市圏の学校に通わざるを得なかったが、地元で学ぶ環境ができることで、県内定着のきっかけとなることが期待される。

 司会者やタレント、モデルのプロデュースなどを手掛ける会社「エルシーブイプロジェクト」(同町)が運営。現在、県内で放送業界を目指す人のための養成の場は少なく、ほとんどが福岡を中心とした都市圏で学んでいるという。同スクールでは、発声や発音といった基礎を固め、相手にしっかり伝える力の向上を目指す。

 コースは計七つ。テレビ局などへの入社を目指す人向けの「アナウンス基礎コース」では発声の基礎のほか、ナレーションやニュースの読み方なども指導する。基礎を3カ月で学ぶコースもあり、一般企業への就職を目指す人の面接対策にもお薦めという。「社会人向け会話力基礎講座」では、プレゼンテーションのこつなど、受講者の職種や悩みに合わせてアドバイスする。

 授業は1クラス8人の少人数編成で実施。受講料はいずれも1回5400円。またアナウンサーを目指す人には、受験対策まで指導するコースもある。講師は長崎の放送局で勤務経験のあるOB・OGら。川上博子社長は「結婚や出産を機に仕事を辞めるアナウンサーも多い。このスクールが退職後の活躍の場となればうれしい」と話す。

 また長崎市が計画しているMICE(コンベンション)機能を中核とする複合施設が建設されれば、イベントの司会者の需要増加が見込まれる。「これまで放送業界で働きたいという思いがあっても、諦めざるを得なかった人も多いはず。このスクールで夢をかなえるお手伝いをしたい」と話した。今後は企業向けの出張講座も開く予定。問い合わせはプリムラ(電095・800・6265)。

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