九州初の自動電源システム

 佐世保市の九州テレ・コミュニケーションズ(テレビ佐世保)は11月から、テレビ画面を通じ災害情報などを視聴者に伝える「テレビ・プッシュ」サービスの運用を始める。緊急地震速報や避難指示などの発表があれば、電源が切れていても自動的に入り、画面と音声で情報を配信する。同社によると、九州では初めての導入という。

 防災無線が聞こえにくい場所や深夜、早朝でも緊急情報を確実に伝達する狙い。サービス開始に先立ち、8月に市と災害情報の提供に関する協定を結んだ。

 避難勧告や指定河川洪水警報、土砂災害警戒情報など緊急度の高い情報を発信したときは自動的にテレビの電源が入る。また録画番組やDVDなども含め、どのチャンネルを視聴していても強制的に画面が切り替わる。普段は天気予報やごみ収集日のお知らせなどを配信。テレビを通して生活情報を知ることもできる。

 サービスを受けるには専用の端末とインターネットに接続している必要がある。専用のリモコンは、ボタン一つで情報を表示できるなど、高齢者にも使いやすいよう工夫した。利用料は月額500円程度を想定している。

 同社の末次博己放送局長は「安全安心に関する情報を、お年寄りをはじめ多くの人に目と耳でお知らせしたいと思い、サービスを始める。緊急情報を得る手段の一つとして幅広く活用してもらいたい」と話した。

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