日新製鋼周南製鋼所、工場見学に女性スタッフ 笑顔と心遣いで案内役に

 日新製鋼周南製鋼所(早川淳也所長)では、工場見学の案内役を務める女性スタッフグループ「コンシェルジュ周南レディ」を結成。女性目線による分かりやすい説明で、来場者から好評を得ている。

 同製鋼所は年間約140件の工場見学を受け入れており、周南レディのメンバーは地域住民や学生らの見学を担当する。品質保証チームの小山栄理子さんが発案して女性社員に声掛けし、メンバーが集った。昨年11月に発足し現在は11人。

「周南レディ」のメンバー

 メンバーは品質保証、人事、総務が主業務で、製鋼所勤務でも新人研修以外、現場にほぼ足を踏み入れた経験がないメンバーもいた。作業長らから直接、現場のレクチャーを受けて案内ポイントを学ぶ学習会を繰り返した。こうした活動が認められ、作業服と安全靴の支給を受けて案内デビューした。

 一般の訪問者に分かりづらい業界独特の専門用語は「コイル」ならばその形状からトイレットペーパーのようにイメージしやすい表現に変換して説明してみたり、バス案内時は体調状態に気配りして水分補給のタイミングを声掛けしたりと、細やかな心遣いを発揮している。

 リーダー役の小山さんは「まずは笑顔が大事。専門的なことは分からないことも多いが、分かりやすい説明ができるよう改善していきたい」と意気込む。早川所長が標榜する「工場は最大の広告塔」のモットーのもと、日新・ステンレスファン作りの一助として、活躍が期待される。

© 株式会社鉄鋼新聞社