JOGMEC、豪・銅探鉱ボーリング調査で浅部にも高品位銅鉱化帯

 石油天然ガス・金属鉱物資源機構(JOGMEC)は21日、豪州の探鉱会社ピール・マイニング社と共同実施している豪州コバースーパーベーズン地域のボーリング調査において、銅5・3%を含む優勢な銅鉱化帯を捕捉したと発表した。これまでに実施したボーリング調査で捕捉した高品位銅鉱化帯の浅部延長を評価するために実施した地表下約300メートルのボーリングで高品位銅鉱化帯を捕捉した。現在は今回捕捉した銅鉱化帯の周辺部で探鉱ボーリングを実施しており、引き続き同地域における探鉱を進め、銅をはじめとする多金属鉱化作用の全体像を解明していく予定。

 14年度から開始した同探鉱プロジェクトでは、土壌地化学探査、物理探査(空中磁気探査、地上重力探査、地上電磁探査、IP探査)で順次探鉱有望地を抽出し、15年から有望な鉱徴地でのボーリング調査を開始した。

 この調査で着鉱した高品位銅鉱化帯の深部延長を評価するためのボーリング調査でも優勢な銅鉱化帯を捕捉していた。今回はそれらの銅鉱化帯の浅部延長を評価するために実施したボーリング調査で、掘進区間長27メートル間で銅5・3%、銀23グラム/トンを含む優勢な銅鉱化帯を捕捉した。

 これまでの探鉱成果から同地域における銅鉱化帯は鉛直方向に良い連続性を示し、コバースーパーベーズン地域のエンデバー鉱山、CAS鉱山、マリブル鉱床にみられる鉱化スタイルと類似していることが明らかになったとしている。

 コバースーパーベーズン地域は、ニューサウスウェールズ州の州都シドニーの北西600キロメートルに位置。16の探査鉱区で構成され、総面積は約3千平方キロメートル。周辺には稼行中の鉱山などが複数あり、鉱物資源ポテンシャルの高い地域に属する。JOGMECは昨年8月までに400万豪ドルの探鉱費用を負担したことで同プロジェクトの40%の権益を取得できるオプション権を取得済み。さらにその後の2年間で300万豪ドルの探鉱費用を負担することでさらに10%(合計50%)の権益を取得するオプション権を取得できる。

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