荷物お届け、動くタンパク質にお任せ 京大グループが新システム

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新開発の分子輸送システムの模式図。ガラス基板上に固定されたキネシンが棒状の微小管を「頭上リレー」のように運ぶ。微小管の硬さによって行き先を変えられる(横川准教授提供)

 細胞内の物質輸送にヒントを得た微小空間の分子輸送システムを、京都大工学研究科の横川隆司准教授や磯崎直人研究員らのグループが開発した。運搬される分子の行き先を決めることができるのが特徴で、医薬品や医療機器の開発につながる成果。米科学誌で28日発表した。

 細胞内では、レールの機能を担う分子である微小管の上を、動くタンパク質キネシンが荷物となる分子を運ぶ。グループは、役割を逆転させた方が作りやすいため、キネシンの上を微小管が動く新たな輸送システムを開発した。

 ガラス基板上に固定したキネシンが、棒状の微小管を「頭上リレー」のように運ぶ。電圧をかけた基板上に、硬さや電気的な性質を変えた2種類の微小管を流し込むと、それぞれが異なる位置を目指して運動することを確認した。微小管に荷物となる分子を結合させることで輸送システムとして機能させることが可能だという。

 横川准教授は「今回のシステムを用いることで、従来よりも微小な空間で特定の分子を検出するセンサーなどを構築できる。今後、より複雑な運動方向の制御法も開発していきたい」と話している。

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