鳥羽市議会、海女のまち条例を可決 即日施行 全国初 三重

 【鳥羽】海女の振興と保存を図ろうと、三重県の鳥羽市議会は2日、議員発議された市海女のまち条例と海女さん全力応援宣言を本会議で全会一致で可決した。海女に関する理念条例の制定は全国初。即日施行された。

 市によると、市内には全国最多の約500人の海女がいるが、高齢化などで人口は年々減少。一方、今年3月には「鳥羽・志摩の海女漁の技術」が国重要無形民俗文化財に指定され、後継者の育成が課題となっている。海女漁を国連教育科学文化機関(ユネスコ)の無形文化遺産に登録しようとする動きもある中、市議会は文化の継承を後押ししようと条例制定を決めた。

 条例では市の役割として、資源保護や漁場環境整備などを明記。海女には「いつまでも元気で」など健康への留意を求め、市民には「海女の大切さを理解し、誇りを持つ」ことなどを呼び掛けている。宣言は条例の中身を要約した内容で、市内の小中学校や漁協の各支所などに配布する。

 海女は石川、千葉、静岡、長崎県など各地にいるが、高齢化や後継者不足などの課題は共通している。市の担当者は「海女を応援する市の姿勢を明文化し、市民に海女漁への関心を持ってもらうと共に、全国で最も多くの海女がいる鳥羽市から文化の保存を訴えていきたい」と話した。

【アワビを取る海女(平成22年6月撮影)=鳥羽市で(市提供)】

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