衆議院選挙=在外公館投票開始、14日まで=改憲含む安保政策に関心集まり

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在外公館で投票開始された衆議院選挙

 10日公示された第48回衆議院選挙――。22日の投開票に先立ち、11日、在外公館投票が開始された。当地在留邦人の最大関心事は、憲法改正是非を含めた安全保障政策と見られ、それが政党選択に大きく影響しているようだ。
 松浦道夫さん(83、栃木)は、民主党政権から外交を立直した現政権に支持を表明。「本心では日本のこころに近い立場だが、民主主義では強引に物事を決められない」と隔靴掻痒の感を示しながらも、「憲法9条に自衛隊を明記する自民党案が現実的」として、自民党に投票した。
 スザノ市在住の石原正子さん(77、群馬)も「北朝鮮が一番の脅威。憲法改正は理想ではないかもしれないが、現実的に仕方がない。現状で安倍首相以上の人はいないのでは」と現政権への信任の厚さを伺わせた。
 一方で、「一夜で出来た寄せ集めの党が政権を取るなんて恐ろしい」と希望の党に懐疑的見方を示し、「森友加計問題で、安倍首相が明確な説明をしてこなかったのが悔やまれる。そうすれば野党から糾弾されることもなかった」と語った。
 モジ市在住の石塚清和さん(茨城、71)も、希望の党には批判的な立場だ。「思想がなく、ただの人数の寄せ集め。当選のために入党した民進党議員の思惑が透けて見える」と指摘する。
 比例代表では、日本のこころに投票したといい、「孤軍奮闘する中野代表を応援したい。現行憲法下では、攻撃を受けるまで何もできない。敵地攻撃能力持たなくては。世界的視野で見ればそれが全う」と語った。
 一方で、オザスコ在住の佐藤浩之さん(74、神奈川)は「日米安保体制で十分対応できるにも関らず、国難と誇張している。共謀罪の強行的採決など現政権は信頼できない」と安倍一強体制を批判。「憲法改正で考えは違うが、現政権への対抗勢力となり得る希望の党に期待する。小を捨てて大に就くことが必要」と見通した。
 在外投票は、各在外公館にて14日まで行われる。午前9時半から午後5時まで。在ベレン領事事務所のみ13日まで。投票には、在外選挙人証と旅券等の写真付き身分証明書(原本持参、コピー不可)を持参すること。

 

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 在聖総領事館管内では、従来援協本部センターで投票が行われてきたが、今回はパウリスタ大通りの総領事館3階多目的ホール(Avenida Paulista, 854, 3º andar)で実施されるので注意が必要。在外公館での投票者数が年々減少しており、前回衆議院選挙では千人を切って800人程度だったといい、それを受けて、総領事館に場所を移したという。また、一票の格差是正のため施行された区割改訂法により、小選挙区の投票区が変わっている有権者もいるとのこと。投票に臨む際は、改めて投票区の候補者を確認しておきたいところ。在外投票に関する各種問合せは、各在外公館まで。

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