神鋼の品質データ改ざん問題、製缶大手「自社製品に問題なし」

 神戸製鋼がアルミ板の品質データを改ざんしていた問題で、主要ユーザーの製缶メーカー各社が「アルミ缶の製品品質には問題がない」との声明を発表した。

 東洋製罐は11日、神戸製鋼から購入しているアルミ材について、取り交わした規格から逸脱したものが一部納入されていたことが判明したと発表した。しかしながら「対象のアルミ缶・蓋製品に関しては、当社の製品規格内に入っており製品品質に問題がないことを確認している」と明らかにした。

 大和製罐も10日、規格を外れたアルミ材の納入を確認したとしているが「当社で缶や蓋に加工したのち工程検査にて寸法、強度測定を行い、規格に合格した製品のみを出荷している」と説明。ユニバーサル製缶も11日時点で「神戸製鋼の材料はSOT缶、ボトル缶、缶蓋に使用されているが、当社で検査・確認した上で、合格した製品のみを出荷しているので安心して使用していただける」と公表している。

 昭和アルミニウム缶は「一部製品で規格を外れた製品を確認したが、当社基準の品質で出荷している。対象となる製品の供給先にも『アルミ缶の品質に問題がない』とすでに説明している」とした。

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