〔霧島山(新燃岳)〕活発な噴火活動続く 一時火口縁上2000mまで噴煙上がる 降灰に注意(10/12)

きのう11日05:34頃に発生した宮崎・鹿児島県境の霧島山・新燃岳の噴火は現在も継続しており、山の東側を中心に広い範囲で降灰が観測されています。
福岡管区気象台と鹿児島地方気象台は、11日11:05、新燃岳の噴火警戒レベルをレベル3(入山規制)に引上げる火口周辺警報を発表し、火口から概ね2kmの範囲では大きな噴石や火砕流に警戒するよう呼びかけています。

気象庁の観測によると、新燃岳ではきのう11日05:34頃、2011年9月7日以来6年ぶりとなる噴火が発生しました。
新燃岳では活発な噴火活動が続いており、きょう12日07:00頃から火山性微動の振幅が増大し、10:50から12:00過ぎにかけて、噴煙が火口縁上2000mmまで上がりました。また、新燃岳周辺では噴火に伴う鳴動が聞こえているとの情報があった模様です。その後、火山性微動の振幅はやや小さくなりましたが、依然として消長を繰り返しています。12日15:00現在、噴煙は火口上400mまで上がり雲に入っています。
新燃岳では、今後もさらに活動が活発になる可能性があることから、同庁では新燃岳火口から概ね2kmの範囲では弾道を描いて飛散する大きな噴石及び火砕流に警戒するとともに、風下側では火山灰や小さな噴石(火山れき)に、また爆発的噴火に伴う空振にも注意するよう呼びかけています。

■降灰が予想される地域(気象庁、12日21:00まで)
【やや多量】
・宮崎県 :小林市
・鹿児島県:霧島市

【少量】
・宮崎県 :宮崎市、都城市、西都市、高原町、国富町、綾町、高鍋町、新富町

※降灰予報:予想降灰量とその対応
・降灰量「多量」  :厚さ1mm以上で、火山灰が巻き上げられ、視界不良となり、地面は完全に覆われる状態。この範囲内では不要な外出や車の運転は控えてください。 
・降灰量「やや多量」:厚さ0.1mm~1mmで、火山灰が降っているのが明らかに分かり、路面表示が見えにくくなる状態。この範囲内では、傘やマスク等で防灰対策をして、車は徐行運転を心がけてください。
・降灰量「少量」  :厚さ0.1mm未満で、火山灰が降っているのがようやく分かり、地面にうっすら積もる状態。

◆用語解説「噴火警戒レベル」
・火山活動の状況に応じて警戒が必要な範囲や、とるべき防災対応を5段階に区分して発表する指標で、避難や規制の対象地域は、地域の状況や火山活動状況により異なる。
 レベル5(避難):危険な居住地域からの避難等が必要。
 レベル4(避難準備):警戒が必要な居住地域での避難の準備、災害時要援護者の避難等が必要。
●レベル3(入山規制)●:登山禁止や入山規制等危険な地域への立入規制等。状況に応じて災害時要援護者の避難準備等。●現在の新燃岳の噴火警戒レベル●
 レベル2(火口周辺規制):火口周辺への立入規制等。
 レベル1(活火山であることに留意):状況に応じて火口内への立入規制等。

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