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企業と連携「世界のカレー」 インターンシップで商品化

地元企業と連携して「世界のカレー」を開発した学生たち。商品化を通して社会人としての心構えを学んだ=熊本市東区
学生が開発した5種類のカレーを試食するお披露目会の参加者ら=熊本市東区

 熊本県内の大学生が食品の加工・販売を手掛ける「釜屋」(合志市)と連携し、インドや英国風など5種類のレトルトカレーをセットにした「世界のカレー」を開発した。ものづくりを体験しながら地域の企業を知るインターンシップ型プログラム。学生らは商品開発を通し、社会人としての心構えを学んだ。

 大学が地方公共団体や企業などと連携して雇用創出や人材育成に取り組む文部科学省の事業「COC+[シーオーシープラス]」の一環。県立大、崇城大、尚絅大、尚絅短大、東海大、熊本高専の計29人が5チームに分かれ、6月から開発に着手した。

 味の内訳はミャンマー、パキスタン、インド、イギリス、日本。それぞれ試作を重ねて香辛料の組み合わせや配合を調整し、レトルトパック化した。9月30日には県立大(熊本市東区)の学食でお披露目会があり、各チームが開発過程やアピールポイントを発表した。

 日本班は、県内の特産品を使用。トマトをふんだんに入れたが酸味が強すぎたため、鶏肉を漬けるヨーグルトの量を減らすなどして調整したという。

 インド班は、ホウレンソウの水分だけで作る「サグパニールカレー」に挑戦。材料のカボチャが煮くずれしたり、レトルト加工する際に味が変わったりするなどの苦労も味わった。

 イギリス班の東海大2年、茨木信人さん(20)は「辛い食べ物が苦手なメンバーもいたが、自分たちの好みより消費者目線を優先した」と開発方針を明かす一方、原材料費が500円以上になり「市販の商品は利益を出すため、大変なコスト削減の努力をしていることが分かった」と話した。

 インド班の崇城大3年、三村遥さん(20)も「経営者は良い物をつくるだけではだめ。コストも意識しながら売れる商品を作るのは大変」と実感した。

 釜屋の釜賀精二会長(55)がプロジェクトに協力した背景には、学生時代に社会人としてのトレーニングができていない新入社員が多いという実感があったという。

 「最初はぎこちなかった学生も、徐々に自分の意見を主張できるようになり、最後は随分成長した。取り組んだかいがあった」と釜賀さん。短期間で商品開発をやり遂げた学生をねぎらった。

 県立大地域活力創生センターの松添直隆センター長は「ものづくりを通して人と人のつながりや、社会がどうやって回っているかを知ることができたのではないか」と成果を強調した。

 1セット3千円(学生は1500円)。大学の学園祭やイベントでのみ販売する。(福井一基)

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