水上交通に再び脚光を 船団パレードや朝市、横浜で21日

 横浜市街地を流れる大岡川などを多くの船やボートで巡る秋恒例イベント「横浜運河パレード」が21日、横浜市中区の横浜日ノ出桟橋などで開かれる。5回目を迎えた今年は、江戸時代に入り海だった横浜中心部を干拓した「吉田新田」が誕生して350周年の節目に当たる。多彩な催しで、運河を生かした水辺の街の魅力を紹介する。

 日ノ出町のメイン会場では午前9時ごろから、横浜中央市場本場(同市神奈川区)から水上交通で運んだ生鮮食品を即売する「朝市」を開催。午後1時半ごろからは、キリンビール横浜工場(同市鶴見区)から船で運んだビール「新・一番搾(しぼ)り」を使ったチャリティーイベントを開く。

 横浜日ノ出桟橋とJR石川町駅近くの石川町仮設桟橋、日本丸メモリアルパーク(同市西区)を結ぶ船の無料乗船会も催される。

 船団パレードは午後1時半から午後4時ごろまで。スタンドアップパドルボード(SUP)やカヤック、水上バイクも加わり、日ノ出町を出発し、蒔田公園、石川町、元町から横浜港を巡り、再び日ノ出町に戻る。川沿いでも多くのイベントが企画されている。

 主催はNPO法人HamaBridge濱橋会。横浜港運協会と、地域住民やクルーズ船の運航会社、市などでつくる「よこはま都心部水上交通実行委員会」の共催。同実行委の小林直樹委員長は「横浜の運河はかつて水上交通が盛んだった。楽しく利用することで再び脚光を浴びてほしい」と期待している。

© 株式会社神奈川新聞社