雨天の死闘、ラミレス監督は安堵 CS第2戦

 15日に甲子園球場で行われたクライマックスシリーズ(CS)ファーストステージ第2戦。「泥まみれの死闘」として語り継がれるであろうゲームをベイスターズが21安打13得点で制し、対戦成績を1勝1敗のタイとした。ただ、試合前から降りしきる雨で水浸しになったグラウンドでの強行開催。一夜明けても甲子園の内外からはさまざまな声が上がった。■日程に余裕を 「うちとしては、試合をしてくれたことはありがたかった」。16日の練習開始前。セ・リーグ関係者から、改めて強行開催に至った経緯の説明を受けたラミレス監督は、安堵(あんど)の表情で振り返った。

 結局、第3戦は天候不良のため中止となり、唯一の予備日である17日にずれ込んだ。仮に15日も中止だった場合、ファーストステージは2試合制となるため、2位阪神は1勝1敗でも勝ち抜けとなる。初戦を落としていた3位ベイスターズは勝ち越しが不可能となり、第2試合を戦わぬまま決まっていた。

 高田繁ゼネラルマネジャーは「試合をせずに決着するのは悔いが残る。開催してくれたことはありがたいが、もう一日、日程の余裕がほしい」と現行制度に注文を付けた。■まるで田んぼ 球場全体が水たまりで覆われた“田んぼ”のようなグラウンドで、ナインはプレーした。二回の守備で中前打を後逸した中堅桑原は「水しぶきで打球が消えた」と証言。試合を見届けたウィーランドも「アメフトの試合みたいだったね」と目を丸くした。

 昨季のCSで骨折したまま強行出場して、本塁打を放った梶谷でさえも「こんな状況で野球をやるなんて小中学校以来。部活動を思い出した。けがをしないように、という本能は働いた」と打ち明けた。

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