県産の「食」で商品開発

 大手企業が本県の食材や名物料理を使って開発した商品の販売が今月に入り相次いでいる。地域活性化や長崎の魅力発信につなげようとの狙いだ。

 コンビニ大手のローソンは地産地消を通して地域活性化に貢献しようと、佐世保商業高と佐世保北高の生徒と共同で県産食材を使ったスイーツやパンを開発。16日から県内のローソンで販売が始まった。期間は3~4週間を予定している。

 同日、PRのため中村法道知事を訪ねた佐世保商業高2年の米村望実さん(17)らはビワの果肉入りジャムとレアチーズをタルトにのせた「びわのスティックタルト」(税込み160円)を考案。「甘さを控えめにしてジャムの味を引き立てた」と説明した。佐世保北高1年の藤井聖佳さん(16)らは本県特産のかんきつ類ユウコウの果汁を使った「ゆうよりパン」(同140円)を開発。「甘さを抑えて、何度食べても飽きないと思う」と話した。

 ハンバーガーチェーンの「モスバーガー」も7日から、長崎の名物料理「トルコライス」をモチーフにした「長崎トルコライス風バーガー」(同450円)を全国約1350店で販売。トルコライス定番のロースカツやナポリタン、キャベツなどをバンズに挟んでいる。

 「モスバーガー」を展開するモスフードサービスが「地元の名物」をテーマに社内で新商品を募集。島原店スタッフの森田薫さん(27)が考案し、採用された。11月中旬まで販売する。

 同社によると、本県はトルコライス風バーガーの1店舗当たりの販売数が他県と比べ約2倍と好調。16日、知事に同バーガーを贈呈した同社の櫻田厚会長は「ご当地バーガーを全国展開し、長崎の魅力を発信したい」と話した。試食した知事は「ボリュームがあり、おいしい」とにっこり。

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