環境省とIGES、環境面からSDGs推進を考える

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環境省と公益財団法人地球環境戦略研究機関(IGES)は、13日、都内で「持続可能な開発目標(SDGs)ステークホルダーズ・ミーティング第4回会合」を開いた。環境面からSDGsを推進している国際航業や北海道下川町などから、取り組み事例の発表があった。外務省から「ジャパンSDGsアワード」について、内閣府からは地方創生に関連したSDGs推進報告があり、さまざまなステークホルダーが集まった。(松島香織)

持続可能な開発目標(SDGs)ステークホルダーズ・ミーティング第4回会合

冒頭、挨拶に立った環境省の高橋康夫・地球環境審議官は、6月にベルリンで開催された「第1回2030アジェンダ達成に向けた持続可能な消費と生産に関するG7協調行動ワークショップ」や7月のハイレベル政治フォーラム等の国際会議に触れ、「先進国・途上国に関係なく、各国が同じ目線でSDGsに取り組んでおり、非常に前向きであると感じた」と話した。

今後も外務省や内閣府等と連携し、国際会議で国内の先進的な取り組みを発表し、「日本の取り組み評価を高めていきたい」と力を込めた。現在環境省では「第5次環境基本計画」を見直しているが、「経済・社会に関する諸問題を環境面から解決する」といったSDGsの視点を全面的に取り入れ、来春策定を目指しているという。

「国内では官民の垣根を越えて先進事例を共有し、更に取り組みを推進したい」と話す環境省の高橋康夫・地球環境審議官

日本フードエコロジーセンターの髙橋巧一代表は、国際会議に参加し、フードロスの取り組みを発表した。「食」は誰にでも関わることであり、発表後、各国の参加者から多くの質問が出たという。「『食品リサイクル法』は世界で最初に日本が作った。日本がイニシアティブをとり、『モッタイナイ』という考えを世界に広め、手法や技術を普及させることで世界に貢献できる」と話した。

国際航業は「Save the Earth, Make Communities Green」を社是としている。地理空間情報を扱いインフラ整備を主な事業とする同社は、CSVの基本方針とSDGsを紐づけし、具体的なアクションプランにつなげている。「技術者が多く中間管理職への啓発が課題であるが、SDGsは大きなビジネスチャンスと捉えている」と土方聡社長は話した。

北海道下川町はSDGsを取り入れて持続可能な街づくりを進めている。森林資源を余すことなく使うことで経済を支え、森林バイオマスを活用することでエネルギーを自給し環境に配慮、集落を再生させ超高齢化社会に対応している。平成22年から集落再生に着手し、高齢化率が平成21年は51.6%だったが、平成28年には27.6%に低下、人口はほぼ変わっていないが若い世代が増えてきているという。下川町環境未来都市推進課地方創生戦略室の蓑島豪室長は「取り組みを進めるには企業や団体などとのパートナーシップが重要になってくる。SDGsを人と人をつなぐ地域活性化のツールとして活用したい」と話した。

ステークホルダーズ・ミーティングの構成員からは「何がSDGs取り組みの原動力になっているのか」といった質問が発表者に向けられた。日本フードエコロジーセンターの髙橋社長は、「情報をオープンにした風土があるからではないか」と話し、国際興業の土方社長はSDGsの取り組みは「トップダウンで行った」と話した。下川町の簑島室長は「小さい役所なので横連携が取りやすい。何もしなければ町がなくなるという危機感があった」と答えた。

SDGs推進には強いリーダーシップと共にスピード感が必要であること、今後AIやIoTなどの利用を見据えること、地方創生は補助金に頼るのではなく財政的な自立が必要であることなど、討議された。

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