勝ってリーグ優勝王手なるか 第5戦先発の田中将大が自信「雰囲気すごくいい」

ヤンキースの田中将大投手が18日(日本時間19日)に本拠地で行われるアストロズとのリーグ優勝決定シリーズ第5戦に先発する。2勝2敗とタイに戻して迎える大一番を前に、日本人右腕は「勝ったことを仲間と分かち合えるのは最高の瞬間」と語り、ワイルドカードゲームから勝ち上がった名門球団の“下克上”シリーズを堪能していることを明らかにした。 

ヤンキース・田中将大【写真:Getty Images】

2勝2敗のタイで迎える大一番「2015年にWCゲームを経験したことが大きい」

 ヤンキースの田中将大投手が18日(日本時間19日)に本拠地で行われるアストロズとのリーグ優勝決定シリーズ第5戦に先発する。2勝2敗とタイに戻して迎える大一番を前に、日本人右腕は「勝ったことを仲間と分かち合えるのは最高の瞬間」と語り、ワイルドカードゲームから勝ち上がった名門球団の“下克上”シリーズを堪能していることを明らかにした。 

 田中は13日(同14日)アストロズとのリーグ優勝シリーズ初戦で6回2失点の力投を見せたが、味方打線が相手エースのカイケルの前に沈黙。1-2で接戦を落とし、負け投手となっていた。この試合では6回に左太もも内側に打球が直撃する場面もあったが、17日(同18日)の会見でその不安を一掃した。

「日に日によくなって、投球には問題ない感じは受けています。トリートメント、ケアは毎日受けてます」

 ヤンキースはツインズと戦った一発勝負のワイルドカードゲームから勝ち上がり、地区シリーズでは今季リーグ最高勝率のインディアンスを2連敗からの3連勝で撃破。現在戦っているリーグ優勝決定シリーズでは、アストロズとの対戦を2連敗から2連勝で五分に戻した。そんなチームの雰囲気は最高潮に達しているという。

「クラブハウスの雰囲気というのは、すごくやっぱりいいと思います。そういうチーム力(がある)。チームとして戦ってきて、ここにきて大事なゲームが毎試合続いている。勝ったことを仲間と分かち合えるのは最高の瞬間ですね」

本拠地で好成績残す右腕、大声援を背に好投見せられるか

 第5戦は、ヤンキースにとって2009年以来となるワールドシリーズ進出を左右する重大な一戦となる。駒大苫小牧高では甲子園、楽天では日本シリーズ優勝と大舞台を経験している田中にとって、プレッシャーは身近な存在とも言える。だが、何よりも大きな助けとなっているのは「2015年にワイルドカードゲームを経験したこと」だという。

「もちろん日本時代から積み重ねてきたキャリアというものが、今の自分を築く上ではもちろん欠かせないもの。やはり一番大きいのは、こっちにきてから2015年にワイルドカードゲームを経験したことが大きいと思う。プレーオフの戦いを、今年もダグアウトで肌で感じながら見ているのも大きい」

 自分がマウンドに上がる試合に限らず、緊迫したプレーオフの攻防に身を置き、チームとして戦いながら経験値を高めている田中。第5戦の舞台となる本拠地ヤンキースタジアムでは、今季圧巻のパフォーマンスを見せている。今季は敵地では通算防御率6.48だが、本拠地では15試合に先発し、防御率3.22、112奪三振という好成績。流れを変えた地区シリーズ第3戦も本拠地での登板だった。

 超満員に膨れ上がる本拠地の大声援を背に、リーグ優勝へ王手をかけられるか。日本人右腕の快投を期待したい。(Full-Count編集部)

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