打者ダルビッシュの“気迫”四球が米で話題 40年ぶり珍事は「全員に衝撃」

17日(日本時間18日)に行われたカブスとのリーグ優勝決定シリーズ第3戦で好投し、自身ポストシーズン(PS)2勝目を挙げたドジャースのダルビッシュ有投手。6回1/3を6安打7奪三振1四球1失点(自責1)と快投する一方、打席で見せた気迫が現地で話題を呼んだ。6回2死満塁のチャンスで押し出し四球を選び、打点を記録。この場面についてMLB公式サイトや米メディアが「ユウ・ダルビッシュが全員にショックを与えた」、「ボスのようにバットを投げる」と特集した。

6回2死満塁のチャンスで押し出し四球を選んだドジャース・ダルビッシュ有【写真:Getty Images】

7回途中1失点の快投でPS2勝目を挙げたダルビッシュ、押し出し四球も話題に

 17日(日本時間18日)に行われたカブスとのリーグ優勝決定シリーズ第3戦で好投し、自身ポストシーズン(PS)2勝目を挙げたドジャースのダルビッシュ有投手。6回1/3を6安打7奪三振1四球1失点(自責1)と快投する一方、打席で見せた気迫が現地で話題を呼んだ。6回2死満塁のチャンスで押し出し四球を選び、打点を記録。この場面についてMLB公式サイトや米メディアが「ユウ・ダルビッシュが全員にショックを与えた」、「ボスのようにバットを投げる」と特集した。

 この日の初回にシュワーバーに先制弾を被弾したが、2回以降を無失点に封じたダルビッシュ。6-1で勝利したドジャースはカブスに3連勝、ポストシーズン無傷の6連勝で1988年以来となるワールドシリーズ(WS)進出に王手をかけた。

 圧巻のピッチングで昨季ワールドシリーズ王者を圧倒したダルビッシュにとって、もう一つの見せ場は3-1と2点リードで迎えた6回2死満塁の場面だった。ダグアウトでバットを持った右腕はデーブ・ロバーツ監督と会話を交わした。

「監督はホントのギリギリまで代打を出すか迷っていた。最後、行けと言われて、特にこうしろとはなかった。95、6(マイル)のカットする特殊な球を僕が打てるわけがない。フォアボールかデッドボールか何か起きたらいいなと思って打席に立っていた」

 試合後の会見でこう振り返ったダルビッシュは打席に立つと、マウンド上のエドワーズを揺さぶるようにバントの構えを繰り返した。結果、ストレートのフォアボールに。気迫で押し出し四球をもぎ取ったダルビッシュは歓喜を全身で表現し、右手でガッツポーズ。そして、シャウトするとバットを放り投げた。

四球直後のバット投げも話題に、「ボスのように放り投げた」

 試合後、地元紙「USAトゥデー」電子版ではこのシーンを「ユウ・ダルビッシュは押し出し四球を引き出すと、ボスのようにバットを放り投げた」との見出しで特集。「熟練のプロのようにバットを放り投げた。彼はヤシエル・プイグではない。それなら一体誰なんだ」と驚きをもって伝えた。

 一方、MLB公式サイトの動画コーナー「Cut4」では「ユウ・ダルビッシュがすべての人々にショックを与える。ナ・リーグ優勝シリーズで満塁押し出しを決める」と特集。「デーブ・ロバーツ監督はドジャースのもう一人のエースを(打席に)留めた。そして、監督は最終的に予言の天才のように見えた」と指揮官の先見の明をレポートした。

 記事ではポストシーズンで満塁の場面で投手が押し出し四球を選んだのは1977年以来の珍事だったことも紹介している。

 快投に加え、40年ぶりの記録でドジャースを勢い付けたダルビッシュ。ワールドシリーズ優勝立役者として面目躍如の働きを見せている。(Full-Count編集部)

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