“一流のパラアスリート”を目指す、若きジャンパー 芦田創選手(陸上)

「パラアスリートの価値を上げたい」芦田選手の大きな目標は、ここにある。

世の中のパラアスリートに対する関心は、現状決して高いとは言えない。それは、芦田選手本人も分かっている。「確かにパラアスリート、パラアスリートって最近世間からよく言われます。でも、強がったり威張ったりしても、所詮パラアスリートだろうって思う。競技力が高い世界ではない。」そう考えるのは、彼が高校の時、健常者として部活をやる中で、初めて出場したパラ大会で日本記録を出して、優勝したことがキッカケ。
簡単に記録が出せたことに、障がい者でありながら、物足りなさを感じてしまった。

その後、慢心の為、記録が伸び悩み、大学で出会った礒監督の「お前はパラアスリートかもしれないけど、一流のアスリートではない」という言葉で、目が覚めた。自分が低く見ていた世界で、まだトップにもなれていない。その時の悔しさが、今の原動力だ。究極の目標は、2020年のオリンピックに出場すること。
世の中に、パラアスリートをアスリートとして認めさせるには、これ以上ないアピールだ。
その為には発展途上だが、健常者と同等に戦うレベルへと自分を変えていかなければならない。

「スポーツに障害は関係ないし、トップのパラアスリートは一流のアスリートになれる。
そうすれば、みんなのヒーローなれると思っている」

彼はその存在に、絶対になる。


芦田創(アシダハジム)

芦田創選手(陸上)

1993年12月8日生まれ 23歳 大阪府出身
トヨタ自動車所属

2016年
リオパラリンピック男子400mリレー 銅メダル
5歳時に右腕に悪性腫瘍を発症。度重なる放射線治療と手術などにより、右上肢機能障害となる。東京パラリンピックでは、自身がメインとする走り幅跳びで金メダル獲得を目指す。

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